LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ3日目。この日は風が少なく、伸ばし合いの展開になった。そんななか、トップは通算13アンダーでテレサ・ルー。そして、ここへきて賞金女王争いにも変化が出てきた。鈴木愛とキム・ハヌルの対決ばかりに注目していたが、“第三の女”イ・ミニョンの賞金女王の可能性も現実的なものとなってきた!
ここまで安定したプレーで通算11アンダーの2位につけているイ・ミニョン。彼女の安定感は、ミスをしてもすぐ修正できる修正能力の高さにある。
「私の持ち球はフェード。でも、ラウンド中に数回、球がつかまりすぎてミスになってしまいました。でも原因はわかっています。私がミスをするときは、体重が右サイドに残りすぎて、クラブがインサイドから入ってしまうのです。だからミスをした次のホールでは、ダウンで左へ少し強く踏み込む意識で、右サイドに体重が残りすぎないように修正します」(ミニョン)
その言葉通り、3日目は5バーディノーボギーのほぼ完ぺきなゴルフでテレサ・ルーを2打差で追う展開になった。大崩れせず、安定した力を発揮できるのは、ミスをしてもすぐに修正できる、修正能力の高さにあるのだ。
イ・ミニョンが賞金女王になるには優勝し、かつ鈴木愛が単独15位以下になることが条件になるため、彼女にとって厳しい状況であることに変わりないが、最低条件である“優勝”は大いに期待できる。鈴木愛は現在13位タイ。2013年森田理香子以来の日本人女王の誕生か、それとも自慢の修正能力の高さを活かして、イ・ニミョンが奪取するのか。いよいよ運命の一日が始まる。
写真/岡沢裕行