48歳を迎えた今でもレギュラーツアーの第一線で活躍し続ける藤田寛之。この年齢でもなおトップ選手として活躍できる大きな理由が、磨き上げたアプローチテクニック。師匠の芹澤信雄が「ソールの使い方が実に上手い」と評する、はそのテクニックに迫った。

バウンスが使えるとフェースにボールが乗る

藤田寛之は、アプローチで大切なのは「ソールをどのようにうまく滑らせるかに尽きる」という。

「距離感を出すには、ボールを長くフェースに乗せることが大事です。これができれば、自分が持っているフィーリングを活かせるので、方向性や距離感があうようになるんです」(藤田、以下同)

画像: ボールは斜めに滑っていくイメージ

ボールは斜めに滑っていくイメージ

さらに「アマチュアのアプローチは高く上げようとし過ぎたり、ロフトを立て過ぎたりして適正ロフトでとらえられていない」とも指摘。それではボールの球離れが早く、フェースに乗っている感覚は得られない。そして、適正ロフトでとらえるためには「ソールを上手く使わなければならない」と説いた。

バウンスがあるから地面を滑らせられる

バウンスを使うという言葉はよく聞くが、アマチュアにはなかなかイメージしにくい表現。そこで藤田にバウンスを使うポイントを教えてもらった。

「まずアドレスでフェースを少し開いてハンドファーストに構えます。フェースを開くのは、バウンスから地面に当てるため。ただ、開きすぎるとバウンスは滑らずに弾かれるので、この度合いが繊細なんです。そこでややハンドファーストに構えて、少し上目からボールにコンタクトできる形を作っておきます。このときフェースを開いていることで、ヒール側からインパクトでき、ボールを拾えるイメージも出ます。フェースを開かずにただハンドファーストにするだけだと、ソールから接地するインパクトにならず、距離感がマチマチになります」

画像: フェースを開いた上でハンドファーストにすることで、ほどよくフェースに乗せて運ぶように打てる

フェースを開いた上でハンドファーストにすることで、ほどよくフェースに乗せて運ぶように打てる

ソールが跳ねないように入射角をゆるやかにするのもポイント。こうするとソールがボールの手前に接地しても滑るように抜けていく。

「アドレスでハンドファーストの形を作っているのは、インパクトの形をあらかじめ作っておく意図もあります。インパクトでこの形を再現すればOK」

画像: インパクトはアドレスの再現だ

インパクトはアドレスの再現だ

フェースを少し開いてハンドファーストに構えればバウンスを上手く使えて寄せられる。ソールを滑らせてアプローチ巧者を目指そう。

(週刊ゴルフダイジェスト2015年12/8号より)

写真/大澤進二

This article is a sponsored article by
''.