ゴルフ界広しといえど4大メジャーすべてに勝ちキャリアグランドスラムを達成しているプレーヤーは5人しかいない。ジーン・サラゼン、ベン・ホーガン、ゲーリー・プレーヤー、ジャック・ニクラス、タイガー・ウッズである。2018年、6人目のグランドスラマーは誕生するか?
目下キャリアグランドスラムに王手をかけている選手は3人いる。ローリー・マキロイ、フィル・ミケルソン、ジョーダン・スピースの面々だ。
マキロイがマスターズで優勝すればシーズン序盤で史上6人目のグランドスラマーが誕生することになる。思えば2010年の同大会、グリーンジャケットに片袖を通しながらサンデーバックナインで悪夢のような大叩きを演じ優勝を逃したマキロイ。
だがその悔しさをバネに同年の全米オープンでメジャー初優勝。これまでに全米オープン1勝、全英オープン1勝、全米プロ2勝を挙げている。
マスターズに関しては7年前のトラウマはあるものの「オーガスタは自分のゴルフに合っている」と自信をのぞかせており、2018年は本気で金星獲りに立ち向かうという。
ミケルソンはメジャー勝利こそ5つだがトップ10入りは実に38回を数える。彼にとっての悲願はこれまで5度、2位(タイを含む)に入りながら未だ手に入れていないナショナルオープン=全米オープンのタイトル奪取だ。現在47歳とタイムリミットが近づきつつあるが天才レフティが奇跡を起こす可能性は決してゼロではない。
そして3人目がジョーダン・スピースだ。全米プロゴルフ選手権に勝てば24歳の若さでグランドスラマーに昇格することに。
ジャスティン・トーマスやリッキー・ファウラー、松山英樹らライバルたちと常に刺激を分かち合う最高の環境のなか、同年代でもっともグランドスラムに近い存在といえそうだ。
「絶対に諦めない気持ち。そしてニンタイが必要」(G・プレーヤー)という先達のアドバイスに耳を傾け悲願を達成するのは誰だ?
写真/姉崎正