ウッドは新兵器を投入
昨年(2017年)もファーマーズ・インシュランス・オープンでタイガーの復帰を現地で観戦していましたが、今回はその時より体が引き締まり、スウィングも格段に良くなっていました。
スコアこそ3バーディ・3ボギー、イーブンパーの84位タイと出遅れましたが、16番ホールではピンそば15センチにつけるホールインワン未遂もあり、見せ場を作ってギャラリーを大いに沸かせました。
また、復帰するにあたり、クラブセッティングも注目されていますが、ドライバーと5番ウッドはテーラーメードの新作M3を導入していました。
ドライバー:テーラーメイド M3(8.5度)
3番ウッド:テーラーメイド M1(15度)
5番ウッド:テーラーメイド M3(18度)
ウッドではドローを多用していましたが、2017年と違うのは球の曲がり幅です。昨年はドライバーショットで曲がり幅の大きいドローを多用していましたが、2018年のタイガーは中弾道でほとんどストレートに近い、少しだけつかまったドローを打っていました。スピン量も高さも理想的な強い球筋で、昨年と比べて平均して10ヤードほど飛距離が出ていたと思います。方向性もフェアウェイキープは8/14とまずますの滑り出しでした。
アイアン以下は変更なし
タイガー・ウッズといえばスティンガーをはじめとしたキレのいいアイアンショットが武器です。その得意技を支えるアイアンの変更はなく、スウィングにクラブの感触をなじませている段階だと思います。
アイアン(3~PW):TGRプロト
ウェッジ(56度、60度):ナイキ VRプロ
パター:スコッティキャメロンニューポート2
アイアンショットは10番や16番のようにピンに絡むOKバーディもあれば、グリーンを外す明らかなミスもあり、良いショットと良くないショットの差がはっきりしていました。練習日からフェードをかけようとして左につかまったり、こすって右に外したりという場面がありましたので、今後はアイアンショットの精度向上が課題だと思います。
「腰や脊椎の状態を改善することに取り組んでいましたが、昨年と比べてとても良い状態になっていますね」と記者会見で語ったように、体は戦える状態に戻ったタイガー。試合を重ねて技術とクラブの融合を高めていくことで完全復活が見えてくることでしょう。