「バックスウィングでしっかり体を回そう!」はみんな考えるけど……
「寒いとき、厚着をしているときに注意してほしいのは、フォローでの体の回転量です。バックスウィングはみなさん結構意識するのですが、ダウンスウィングからフォローでの体の回転量が不足してヘッドがボールに届かずトップする人が多いんです。ダウンスウィング以降も体の右サイドをしっかり押し込んで、ちゃんと回転していくことが大事なんです」(小野寺プロ)
フォローでしっかり体を押し込んでいくためには、実際に球を打つ前にフォローでの適正な体のポジションを意識することが大事だと小野寺プロ。その適正位置を知る方法を教えてくれた。
まずは左手1本でクラブを持ち、腕が地面と平行、シャフトが地面と垂直になるくらいのフォローの位置を作る。そして、スウィング軸を崩さないように注意しながら、その左手のグリップの位置に右手を持って行く。これが適正なフォローのポジションなのだ。
「この左手の位置に右手を届かせるには、右肩があごの下に入るくらい体の右サイドをしっかりと押し込む必要があります。結構窮屈ですよね。バックスウィングだけでなく、フォロースルーもこのくらい窮屈だということをちゃんと理解して、このポジションに向かってしっかり体を押し込んでスウィングしてください。そうすれば、寒い冬の朝も、トップするミスはなくなるはずですよ」(小野寺プロ)
この「適正ポジション」はバックスウィングも同じ。左肩があごの下に入るまで体が回っているのがトップでの適正な回転量だ。
「寒くて体が回りにくいときや、厚着をして体が動きにくいときというのは、足りない回転量を腕を振ることで補おうとして、余計に手打ちになりがちです。まず何より大事なのは、『普段より飛ばない』ということをしっかりと受け入れて、無理をしないこと。トップでは左肩があごの下、フォローでは右肩があごの下に入るところまで体を回すことに専念してください」(小野寺プロ)
小野寺プロによると、上着を1枚着ると、それだけでドライバーで5ヤード程度は飛距離ダウンがあるという。モコモコとしたダウンなどを着た場合は、さらに飛ばなくなる可能性が高いのに、無理矢理腕を振って飛ばそうとしても、それは許容範囲を超えたスウィングになってしまう。
「適正な『窮屈さ』を知って、それ以上の無理はしないこと。これを守れば冬でも余計なミスはなくなるはずですよ」(小野寺プロ)
無理をしないと、かえってミート率が上がって飛ぶ、なんてことも起こるかも!?