「すくい打ち」をセルフチェック!
まずは、以下4項目をチェックして、自分が「すくい打ち」なのか確認してみよう。
1:スライスが持ち球。たまに引っかけも出る
2:左足下がりのライが苦手
3:ショートアイアンで番手なりの飛距離が打てない
4:フェアウェイよりセミラフのほうが打ちやすい
※1つでも当てはまる人は「すくい打ち」
上げたいという意識がすくい打ちを生む
週刊ゴルフダイジェスト編集部(以下GD):セルフチェックをしたら、1項目どころか、4項目すべてで思い当たるフシが……。
南出仁寛プロ(以下南出):かなり重症ですね(笑)。すくい打ちの度合いが強ければ強いほど、当てはまる項目は多くなりますからね。
GD:自分ではすくい打ちの意識がないのですが。
南出:すくい打ちの原因の動きは、➀インパクトで体重が右に残る、➁腕のリリースが早い、➂ダウンスウィングで左腰が浮く、の3つです。この3つの動作を引き起こす要因には、ある共通の意識があります。
GD:それはなんですか?
南出:ボールを上げたいという意識です。ボールを上げようとして、クラブを下から上に振ろうとしてしまう。ティアップして打つドライバーは、それでも打てますが、地面のボールを打つFWやアイアンでは、ダフリやトップはもちろん、あらゆるミスが出てしまいます。
GD:なるほど。
南出:正しいスウィングができれば、クラブのロフトとバックスピンで、ボールは勝手に上がってくれるんですよ。
GD:では、どうすればすくい打ちが直せるのでしょうか。
南出:すくい打ちがなかなか直らないという人は、クラブを手や腕の力に頼って振る、いわゆる“手打ち”が多いんです。
GD:上手く当てたい、ボールを上げたい、と思うから、余計に手打ちになってしまう……。
南出:そうですね。手打ちを直すことで、すくい打ちも自然と直ってくるんです。
GD:何か効果的なドリルはありますか?
南出:クラブは必要ありません。用意するのは、2リットルサイズの、空のペットボトルです。
GD:ペットボトルですか?
南出:水を半分程度入れ、両手で挟むように横に倒して持ちます。この状態で腰から腰の高さで、スウィングの動きをしてみてください。このとき、中の水がジャバジャバと波立たってしまう人は、手打ちになっている証拠です。
GD:腕を速く振ろうとすると、水が波立ってしまいますね。
南出:体の回転と腕の動きを同調させれば、水はゆっくり左右に移動して、波立つことはありません。この感覚がつかめれば、手打ちが直り、自然とすくい打ちも直ります。
この記事は、週刊ゴルフダイジェスト2018年3月20日号特集「まさか! 自分が“すくい打ち”? 早期発見、早期改善!」の一部を抜粋。本記事で紹介したほかにも、すくい打ちを改善するための“処方箋”が盛りだくさん。本誌で続きを読んでみよう!
写真/西本政明