ついに開幕した男子ツアー。誰が勝つのかにも注目が集まるが、ゴルファー的にはどんなクラブをプロが使っているのかも気になる。というわけで、特定メーカーと契約せずに、フリーの立場でクラブを選ぶ“契約フリー”プロたちに、「どんなドライバーを使ってる?」と聞いてみた。

2年連続で「契約フリー」選手が賞金王を獲得

2016年は池田勇太。2017年は宮里優作。ここ2年の賞金王には共通点がある。それが、クラブ契約フリーでシーズンを戦ったということ。それだけに、池田勇太が愛用したプロギアの「RS-F」、そして宮里優作がシーズン途中で切り替え、結果を残したピンの「G400」には大きな注目が集まった。

自由にクラブを選べる契約フリーの選手たち。彼らは新シーズンが始まるにあたり、どんなドライバーを選んだのか? 開幕戦・東建ホームメイトカップの練習日に取材した。

14年の「日本ゴルフツアー選手権」を制した竹谷佳孝は、今季からキャロウェイの「エピックサブゼロ」にスイッチし開幕戦を戦うという。エピックといえば2017年最大のヒットクラブ。それをあえて今年投入するというから面白い。

画像: 竹谷佳孝はウッド類はミズノ、キャロウェイ、テーラーメイド、UTはタイトリストとAデザイン。アイアンはAデザインとミズノと様々メーカーからチョイスするこだわりのクラブセッティング

竹谷佳孝はウッド類はミズノ、キャロウェイ、テーラーメイド、UTはタイトリストとAデザイン。アイアンはAデザインとミズノと様々メーカーからチョイスするこだわりのクラブセッティング

「ドライバーはテーラーメイドM2(2015年モデル)からキャロウェイのエピックサブゼロに変えました。もちろん、M3やM4も試しましたが、ヘッドをポンと置いたときの座りの部分で、エピックを選びました」

と語る竹谷だが、キャディバッグの中にはミズノのミズノMPタイプ2も入れられていた。この2本で悩んだようだ。

「結局、ミズノMPタイプ2とキャロウェイのエピックサブゼロを試させてもらって、今のところエピックサブゼロに落ち着きました。打感も軟らかいし、いい感じですよ」(竹谷)

つづいては、2017年のライザップKBCオーガスタで単独2位になりシードを復活させた上井邦裕。今季から契約フリーになった上井はテーラーメイドの「M3」をチョイスした。

画像: 今季からクラブ契約フリーになった上井邦裕は、ドライバーはテーラーメイドM3(460cc)をチョイス

今季からクラブ契約フリーになった上井邦裕は、ドライバーはテーラーメイドM3(460cc)をチョイス

「M4も試させてもらいましたが、飛距離性能と方向性でM3に決めました。冬の間テストしてきて今まで届かなかったところまで飛んでいるのでかなり飛んでると思いますね」(上井)

せっかく契約フリーになったのだから、いろいろ試したくなるのでは? と思いきや、上井の場合は即決だったそうだ。ちなみに、「Yの字」になっている可変式のウェートは、二股に分岐したそれぞれもっとも先に配置しているという。もっとも寛容性の高まるポジションだ。

別のプロに聞いた話だが、男子ツアーでは世界ランク1位のダスティン・ジョンソンが430ヤード超の放ったことで爆発的ヒットとなった「M4」よりも、「M3」のほうがスピンが少なく、つかまりすぎないため人気なんだとか。

「外ブラ」が人気を集めた

キャロウェイのエピックに、テーラーメイドのM3。どちらもアマチュアにも人気のモデルで、やはりプロだって流行りのクラブが気になるようだ。正岡竜二は、キャロウェイの“ローグ”にスイッチ。

画像: 正岡竜二はアイアンは昨季までと同じヨネックス、ウッド類をテーラーメイドからキャロウェイローグにスイッチ

正岡竜二はアイアンは昨季までと同じヨネックス、ウッド類をテーラーメイドからキャロウェイローグにスイッチ

「ローグは打感もよくてやさしいですね。距離もしっかり出るし、もう馴染んできてますよ」(正岡)

正岡のキャディバッグを覗くと、ウッド類はキャロウェイ、ユーティリティはタイトリスト、アイアンはヨネックス、ウェッジはまたタイトリストと、実に契約フリーの選手らしい“ごった煮感”が見て取れる。

ちなみに、開幕戦は残念ながら欠場する宮里優作はピンのG400LSTを先週のマスターズでは使用。池田勇太は写真でチェックする限り、テーラーメイドのM1ドライバー使用したようだ。このあたり、つねに最新モデルを使うわけではないというのも、契約フリー選手のクラブ選びの特徴と言えるかもしれない。

とはいえ、選ばれているのはせいぜい「1世代前」までのモデル。こんなところからも、ドライバーが年々進化していることを実感させられる。

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