みんなのゴルフダイジェストの過去記事から、とくによく読まれたものを復刻! 今回はタイトリスト「ボーケイ」ウェッジの生みの親であるウェッジデザインの巨匠、ボブ・ボーケイ氏が教えてくれた、ショートゲーム攻略のカギとなる、ウェッジに最適なシャフトの硬さ、そしてウェッジ選びの際に気を付けたい5つのポイントをご紹介!

軟らかめのほうがヘッドを感じてリズムを作りやすい

80年代後半以降、クリーブランドの「TA588」ウェッジの大ヒット、そしてタイトリスト「ボーケイデザインウェッジ」の登場によって、アイアンセットと違う銘柄のウェッジを使うクラブセッティングが定番化した。以来、アイアンはアイアンの、ウェッジはウェッジの進化を別々に辿ってきたような気がしてならない。

とくにシャフトの変遷には注意が必要だと思う。なぜなら、アイアンはいわゆるストロングロフトの長尺アイアンの登場で、カーボン化が進み、どんどん軽くしなやかになっている。一方、ウェッジのシャフトといえば、まだまだ「ダイナミックゴールド」、『N.S.PRO950GH』、「MODUS3」などのスチールシャフトが人気の中心だ。さて、この軽量系アイアンと単品ウェッジのシャフトの差、このままでよいのだろうか? ボブ・ボーケイに聞いてみた。

「アイアンとウェッジのシャフトは、同じものを使う。簡単にいえばそれでよいと思う。あえて違うシャフトにするとすれば、アイアンよりワンフレックス軟らかい硬さのシャフトをウェッジには付けるべきだね。アイアンより硬いシャフトはダメだ。同じか軟らかいもの。それは覚えておいてほしい」(ボーケイ氏、以下同)

画像: 「ボーケイ」の生みの親、ウェッジデザインの巨匠ボブ・ボーケイ氏(撮影/青木慶太)

「ボーケイ」の生みの親、ウェッジデザインの巨匠ボブ・ボーケイ氏(撮影/青木慶太)

ウェッジは、フルショットだけではなくコントロールショットで多用される特別なクラブ。だからこそ、シャフトは軟らかめのほうがヘッドを感じやすく、安定したリズムで振りやすいのだという。

タイガーもスピースもトーマスも「軟らかめ」

PGAツアーのトップ選手を例にとっても、ウェッジを軟らかめにするのは常識のようだ。

ボーケイウェッジ愛用のジョーダン・スピースは、アイアンがライフル・プロジェクトXの硬さ6.5、ウェッジはワンフレックス軟らかい6.0。同じくボーケイウェッジを使うジャスティン・トーマスも、アイアンはダイナミックゴールドX100、ウェッジはワンフレックスダウンのS400である。たしかタイガー・ウッズもウェッジはダイナミックゴールドS400だったはずだが? とボーケイ氏にきいてみると……。

「そうだ、タイガーもアイアンがX100、ウェッジはS400だよ。これは彼がタイトリストの契約選手だった2000年頃、私がアドバイスしたのさ。君のようなパワーヒッターでも、ウェッジのコントロールショットではヘッドスピードは遅くなるだろう? とね。すぐに彼は理解してくれて、以来、この基本を守ってくれている。えっ、重さ? それはアイアンと同じか、少しだけ重めをすすめるね。そうタイガーのように、だ」

画像: 2000年頃にボーケイ氏からアドバイスを受けたタイガー。現在でも全く同じ硬さを保っている(写真は2018年のマスターズ 撮影/姉崎正)

2000年頃にボーケイ氏からアドバイスを受けたタイガー。現在でも全く同じ硬さを保っている(写真は2018年のマスターズ 撮影/姉崎正)

日本にはアイアンよりもウェッジシャフトを硬くする文化がなぜかあるような気がするが、世界基準はその逆だ。確かにフルショットしないクラブのほうが硬いというのはなぜなのだろうと思う。

「ウェッジ選びの基本は、
【1】しっかり機能するバウンス角であること
【2】プレースタイルに合ったソールのグラインドであること
【3】フルショットの距離で複数ロフトをコンビネーションすること
【4】プレーヤーに合ったライ角度であること
【5】硬すぎないシャフトであること
この5つだ。ウェッジを正しく選べばゴルフが容易になり、ベストスコアに近づけるよ」

(本記事は2018年4月27日に公開された記事の再掲載です)

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