プロのフェアウェイキープ率を見ると、上位者は7割を超えている。一方で、アマチュアは3割程度が普通。調子が悪い日はハーフで1発ずつしかフェアウェイにいかなかった! ということもあるのが現状だ。セカンドをちゃんとフェアウェイから打てたら、パーオンできるホールが増えるしスコアだって絶対によくなる。原江里菜や福田真未のコーチを務めている森守洋プロにコツを教えてもらおう。

ドライバーだってライン出し感覚!

ゴルフダイジェスト編集部(以下、GD):フェアウェイキープ率7割のプロに対して、アマチュアはたった3割。この差はどこにあるのでしょう?

森守洋(以下、森):決定的に違うのは、インパクト時のフェース面のコントロールですね。プロはフェースを閉じ、ロフトを立ててインパクトしているのに対し、アマチュアはフェースが開き、ロフトが寝た状態でインパクトを迎えているんです。

GD:まったく真逆のインパクトになっているんですね。

森:アマチュアは手でフェースを返そうとするので、左手にブレーキがかかり、ハンドレートのインパクトになってしまう。そのため、フェースが開いて、ロフトも寝る。これが、球が散らかる原因です。

画像: 「多くのアマチュアは手でフェースを返そうとするので、インパクトで左手首が甲側に折れてしまう。これではロフトが寝て、フェースも開く。左手首を手のひら側に折る。ゴルフ用語でいう“ナックルダウン”の動作でフェースを閉じ、ロフトを立てる」(森)

「多くのアマチュアは手でフェースを返そうとするので、インパクトで左手首が甲側に折れてしまう。これではロフトが寝て、フェースも開く。左手首を手のひら側に折る。ゴルフ用語でいう“ナックルダウン”の動作でフェースを閉じ、ロフトを立てる」(森)

GD:ドライバーでもハンドファーストにインパクトすることが大事?

森:極端に言うと、アイアンでライン出しをするようなインパクト感覚で、プロはドライバーを打っているんです。左手首を手のひら側に折るようにしてフェースを閉じ、ロフトを立てる。そのままハンドファーストでインパクトし、軌道はレベルからややアッパー。これが飛んで曲がらないインパクトなんです。

GD:ハンドレートのインパクトを、ハンドファーストのインパクトに変えるのは、どうすればいいのでしょう?

森:ハンドレートになってしまう人は、体の中心から右側でクラブを回す動きでスウィングしているんです。ハンドファーストにインパクトするには、体の右側ではなく、左側でクラブを回す動きでスウィングするんです。

画像: 「体の中心よりも左側でクラブを回す感覚が大事。インパクトでは、自然とハンドファーストになります。軌道が弧の大きい楕円になるので、ヘッドが低く長く動き、インパクトがゾーンになります」(森)

「体の中心よりも左側でクラブを回す感覚が大事。インパクトでは、自然とハンドファーストになります。軌道が弧の大きい楕円になるので、ヘッドが低く長く動き、インパクトがゾーンになります」(森)

GD:右側で回すのと、どんな違いがあるのですか?

森:体の内側でクラブを回す動きだと、手首のリリースが早くなるので、ハンドレートのインパクトになってしまうんです。またドライバーの場合、ボール位置は体の中心よりも左にあるので、右で回すとインパクトがゾーンではなく、点になってしまいます。

GD:だから、インパクトが安定しないんですね。

森:体の左側でクラブを回す動きなら、手首のリリースが遅れて、自然とハンドファーストになります。インパクトが点ではなく、低く長いゾーンになるので、目標にボールを正確に打ち出せるんです。

この記事は、週刊ゴルフダイジェスト2018年5月22日号の特集「ゆうゆう歩こうフェアウェイ」の一部を抜粋・編集したものである。本誌では、昨年の伊藤園レディスを制した福田真未やフェアウェイキープ率NO.1の稲森佑貴プロが解説している。気になる人は本誌を手にとってみよう。

写真/田中宏幸

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