第五のメジャーと呼ばれるザ・プレーヤーズ選手権が開幕する。試合会場のTPCソーグラスに足を運んだことのあるゴルフスウィングコンサルタントの吉田洋一郎が試合のカギとなる名物ホールと松山の今後の展望を語る。

想像以上に意地悪な浮島グリーン

ザ・プレーヤーズ選手権の行われるTPCソーグラスには、昨年のマスターズ観戦後に足を運びました。TPCとはトーナメント・プレーヤーズ・クラブの略称で、PGAが運営しているゴルフ場に記されています。TPCソーグラスの敷地内にはPGA本部も置かれている、まさにPGAの総本山なのです。

このコースの名物ホールは17番パー3です。周りが池に囲まれたアイランドグリーンとなっており、左右はもちろん前後の距離感を間違えても池に入る難ホールです。

画像: TPCソーグラス名物の17番ホール。池に囲まれたアイランドグリーンだ(撮影/吉田洋一郎)

TPCソーグラス名物の17番ホール。池に囲まれたアイランドグリーンだ(撮影/吉田洋一郎)

サディスティックなコースが印象的なコース設計の巨匠ピート・ダイは、単純なアイランドグリーンを造ったわけではありません。実際にティグラウンドに立ってみるとグリーン面がほとんど見えず、縦の距離感がつかみにくいことがわかります。グリーン全体は丸みを帯びた形なのですが、グリーン中央に尾根がありグリーンの後ろ半分が見えないため、視覚的にはまるで縦幅5ヤードの横長のグリーンに打つようなイメージになります。しかも右はバンカーがあり、ほとんどグリーン面が見えません。

画像: 17番ホールのティーからグリーンを見ると、後ろ半分がほとんど見えず縦の距離感がつかみにくい(撮影/吉田洋一郎)

17番ホールのティーからグリーンを見ると、後ろ半分がほとんど見えず縦の距離感がつかみにくい(撮影/吉田洋一郎)

選手からはグリーン手前半分しか見えないため、グリーン面の見えない奥ピンへのショットはオーバーの恐怖を感じながら打つことになります。そして、縦の距離感に影響するアゲンストやフォローの風が出てきたときに難易度が高まるでしょう。2015年のプレーオフでリッキー・ファウラーが右手前ピンにピタリと寄せバーディーを奪取して勝利しましたが、実際にティグラウンドに立ってみてあのショットの難しさを実感しました。

ケガが気になる松山の今後の展望

今回のザ・プレーヤーズ選手権には日本から松山英樹と小平智が参戦します。松山は2月のフェニックスオープンで痛めた左手首のケガの影響もありマスターズでは本来の力を発揮することができませんでした。

画像: ケガの影響もあり今シーズン結果を出せていない松山英樹。どの程度調子が戻っているのかも気になるところだ(写真は2018年のマスターズ 撮影/姉崎正)

ケガの影響もあり今シーズン結果を出せていない松山英樹。どの程度調子が戻っているのかも気になるところだ(写真は2018年のマスターズ 撮影/姉崎正)

ゴルファーにとって手首のケガは選手生命にかかわるデリケートな問題です。昨年のダンロップ・フェニックスで優勝したブルックス・ケプカも手首のケガで今年初めに戦線離脱をしました。ケプカはコーチのクロード・ハーモンⅢと相談しながら手首の痛みが完全に取れるまで約4カ月間を休養に当てました。その結果マスターズ出場を見送り、先月末にチューリッヒ・クラシック・オブ・ニューオリンズで復帰をしました。

感覚の鋭いプロにとって、ケガによる痛みはスウィングを狂わせてしまう原因となります。痛みが出ないようにかばいながらプレーすることで気づかないうちに動きがズレ、それを補正するためにまた1つズレるという悪循環が起こり、最終的には元に戻れないほどの狂いにつながります。そのため、クロード・ハーモンⅢのような優秀なブレーンがついている選手は無理に試合に出ないようにアドバイスを受けているのです。

プロは痛みに耐えてプレーをすることが美徳の時代がありましたが、より高レベルの技術が求められる現代のゴルフでは体の少しの違和感がキャリアを狂わせる原因となります。

ゴルファーにとって休むことはなかなか勇気のいることですが、プロアマ問わず違和感を感じたときは無理にプレーしないことをお薦めします。松山もこれからのキャリアを考えたときに、無理をせずに体と技術のピークを夏ごろにもっていくゆったりめの調整プランが適しているように思います。

TPCソーグラスは17番パー3に代表されるようにショットメーカー有利の難コースです。ドライバーの変更などもあり、技術や道具などは調整段階だと思いますが精度が要求されるコースで今後のきっかけがつかめるかもしれません。

HONMA

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