「引っぱり合い」の感覚を意識しよう
ツイスト打法は、インパクトで腰を逆方向に切る動きがカナメ。インパクトの直前に、クッと腰を右に向けるわけだけど、これ、実際にやってもらうと「できない!」「どうやればいいかわからない!」っていう人がすっごい多いんだ。なので、最初のうちは腰を回さずに止めるだけでもOK。腰にストッパーをかけるだけでもツイストになるからね。
ただし、本当に100ヤード伸ばそうと思ったら、腰を逆回転させて強烈にツイストさせる必要があるのも忘れちゃいけない。最初は感覚がつかめないだろうけど、そのうち慣れるから諦めないで続けてほしいな。
そしてツイストの感覚をつかむために最高なのがこれっ! 変身ヒーローの変身ベルト! なに? ふざけるのもいい加減にしろ? いーや、僕はマジメもマジメ、大マジメよ。ツイスト打法を修得するには、冗談抜きでバックルの大きなベルトをしたほうがいいんだ。それも、なるべくバックルが重いもので練習してほしい。そのほうが、バックルの重さによってツイスト効果を実感しやすくなるんだよね。
その点、変身ベルトはバックルが「でら」大きいからまさに理想的。もしもお子さんが持っているという人は、お子さんが寝たあとにでもこそこそ装着してみてほしい。
意識するのは、バックルとヘッドが「引っぱり合い」をすること。
ツイスト打法の目的は、高スピードで回転するヘッドに、一瞬だけストッパーをかけることで、ヘッドの勢いを増すことにあるんだけど、そのためにはインパクト直前にバックルをヘッドと引っぱり合う方向、つまり右方向に向けるのが一番効率がいい。ターゲット方向、つまり自分から見て左方向に進もうとするヘッドに対し、真逆の方向に負荷をかけるわけ。そうすると、勢いが失われるどころか、グーンとヘッドのスピードが上がって、とんでもない飛距離が出る。このとき、バックルが大きくて重いと、その「引っぱり合い」の感覚を意識しやすいんだ。
釣り竿を振って針を遠くに飛ばすとき、振り下ろす途中で手元をピタッと止めるでしょ。手元を止めるからこそヘッドが走って、針を遠くに飛ばせるわけ。ツイスト打法はこれと同じ理屈なんだ。逆方向に止める動き、ストッパーをかける動きは、ヘッドのエネルギーをさらにアップさせるってことだね。
ダウンスウィングで正しくツイストの動きができていれば、インパクト直後にベルトのバックルがヘッドと逆方向を向く。これができたらとんでもない球が出るよ。
「オレって、こんなに飛んだっけ?」(ゴルフダイジェスト新書)より
撮影/小林司