WGCブリヂストン・インビテーショナルは「ワールドシリーズ・オブ・ゴルフ」という名前で行われてきた大会を引き継ぐ形で1999年に始まりました。2002年を除いて毎年オハイオ州アクロンにあるファイヤーストーン・カントリークラブで行われてきましたが、20回目を迎えるこの大会は今年で最後になります。
昨年は松山英樹選手が最終日にコースレコードタイの61を叩き出し逆転勝利でツアー5勝目を手にしました。2013年大会に初出場したときに予選ラウンドで同組のタイガー・ウッズが61でまわり、それを目の前で見た記憶が鮮明に残っていた松山選手は最終日の途中からタイガーの61を意識しながらまわっていたというコメントを残しました。
今週は3人の選手に注目したいと思います。まずは何と言ってもタイガー・ウッズ。この大会はまず1999年〜2001年の3連覇に始まり、2005年〜2007年に再び3連覇を成し遂げ、2009年、2013年と計8勝しています。
今年はこの大会に出場権がなかったタイガーですが、先日の全英オープンで6位タイに入ったことでワールドランキングが50位に上がり、ギリギリで出場権を獲得しました。今季素晴らしい復活を見せているタイガーがこの思い出の大会の最後の開催でツアー80勝目を狙います。
先週カナダ(RBCカナディアン・オープン)で圧倒的な強さで優勝したダスティン・ジョンソンを今週ワールドランキングで抜いて1位になる可能性があるのはただひとりジャスティン・ローズです。
ここでは4回トップ5に入っていますが、まだ優勝はありません。今季は13試合に出場し2勝で予選落ちなし、先日の全英オープンでは週末の素晴らしい追い込みで2位タイに入り、ここ2カ月間トップ10を外していません。今週月曜日に38歳の誕生日を迎え、今まさに選手としてピークを迎えているという雰囲気があります。
そして3人目はローリー・マキロイ。今季のマキロイはベイヒルでの圧倒的な勝ち方の強い印象もあれば、USオープンやプレイヤーズ選手権などの大舞台であっさり予選落ちに終わってしまったり、まだ不完全燃焼といったここまでのような気がしますが、全英オープンでは最終日に一旦崩れかけた流れを修正して2位タイに食い込みました。
マキロイ本人は2014年の全英オープン・WGCブリヂストン・全米プロと3連勝を果たしたときの流れをイメージしてるのではないでしょうか。全英オープンの2位は確実に流れを良くしていると思います。月曜日には会場に到着するなりいきなり3時間以上の特打ちも行なったということで、何か悩んでの特打ちというよりはモチベーションの高さを感じます。
7400ヤードでパー70のモンスターコースを制して、最後にゲーリー・プレイヤー・カップを手にする選手は果たして誰でしょうか。