調査したのはプラヤド・マークセンの勝利で幕を閉じたファンケルクラシックの練習日。契約フリー選手の多いシニアツアーでは、レギュラーツアーと異なり、ドライバーの“流行”が存在する。強い選手、飛ばしてる選手が使っているクラブを、「あいつ、飛んでるな!(俺も使ってみよう)」と他の選手も使う傾向が見られるからだ。
2015年にはテーラーメイドの「グローレf」が大人気となり、18戦中なんと12勝を挙げるという圧倒的結果を出した。それから3年。今、シニアツアーではどんなクラブが流行っているのだろうか。
テーラーメイドのドライバーは相変わらず人気。だが、グローレ一強だったのが、今は「M」シリーズが人気を集めているようだ。とはいえ、羽川豊、東聡など、最新モデルの「M3」「M4」ではなく、2017年モデルの「M2」を使っているあたり、クラブにこだわるシニアプロらしい。東に至っては、自らゴルフショップに頻繁におもむき、次々にドライバーを購入して、エースを見つけ出したというほどだ。
そして、現在シニアツアーでもっとも人気を集めているドライバーが、ピンの「G400」だ。G400にはノーマルとスピンの少ない「LST」、そしてつかまりのいい「SFT」、そして460ccの「MAX」があるが、シニアツアーで人気なのは「LSTの10度」あるいは「ノーマルの9度」。その使用者が目立った。
「スピンが少なくてドーンと飛んでいってくれる。それに、左右のブレもないから、ドライバーショットが楽になった。そのおかげで、レギュラー時代と飛距離も変わってないんだよね」(G400LSTの10度を使う清水洋一)
「やっぱり飛ぶんですよね。前のよりも少し軽くなった分、振りやすくなっていて、いい感じです」(G400の9度を使う冨永浩)
「グローレの後、いろいろ試してみたけど、飛びと方向性が両方いいのがピン。コントロールが利く割にスピンが増えすぎないから、曲がりの幅が少ないんです」(G400の9度を使う早野健)
G400といえば昨シーズン男子ツアーの賞金王である宮里優作、女子ツアーの賞金王である鈴木愛が使用したことで話題となり、今年は松山英樹も実戦投入したことで大きな話題となったが、シニアツアーでも大人気となっていた。
飛距離には敏感なシニアプロが食いついたG400。まだまだ話題は続きそうだ。