2005年にレッスン・オブ・ザ・イヤーを受賞した増田哲仁プロは「100を切るぐらいの人でも、80台で回ることはそれほど難しいことではない」と話す。自身の著書「ネジらない!から遠くへ飛ぶ、ピンに寄る。」から毎回80台で回れるポイントを教えてもらおう。

毎回80台で回れるコースマネジメントの極意

——1度は80台出したことあるのに、その後は、なかなか80台が出ない。こういう人はどこに問題があるのでしょう。

上達できないゴルファーの多くは、ベストスコアが自分の実力だと過信しているんです。ラウンドするときは、自分のベストスコアが基準になっているので、その人の技術なら出て当たり前のミスのひとつひとつに動揺して余計なミスを重ねてしまう。もちろんラウンドするコースの難易度に違いもあるでしょうが、スコアの波が激しい人の典型的なパターンです。

たとえポンっと70台や80台のベストスコアが出たとしても、それはたまたま出たという場合が多い。技術とスコアは比例するとは限らないんですよ。

画像: スコア80台を出すためのキーとなるのが、パー5だ

スコア80台を出すためのキーとなるのが、パー5だ

——確かに、ベストスコアが出るときというのは、OBになりそうな球が木に当たってセーフになったり、ロングパットが一発で入ったりと、ラッキーな部分が多かったりしますよね。

ただ、技術とスコアが比例しないということは、逆にいえば、ショットの技術がそれほど高くなくても、やり方次第ではいいスコアで回ることも可能ということです。普段はやっと100切るぐらいの人でも、いくつかのポイントを押さえれば、80台で回ることはそれほど難しいことではありません。

いつも80台で回るコツにひとつがパー5の攻め方です。

——プロの試合では、パー5でいくつアンダーを稼ぐかが優勝の鍵だといわれていることがますが、アマチュアの場合、パー5をいくつとれるが鍵になる、ということですよね。

いいえ。意外に思うかもしれませんが、パー5を確実に「7打」で上がれるようになれば、100を叩くようなことはなくなり、コンスタントに80台で回れるようになるんですよ。

パー5を確実にダボで上がれる人は80台で回れる!

——パー5を「7」! ダボになっちゃうじゃないですか。

80台後半で回ることもあれば、100も叩くという人は、一度よかったときと悪かったときのスコアカードを見比べてください。スコアが悪かったときは、きっと8や9、それどころか二桁に達したホールがあるはずです。そして、その多くがパー5のホールではないでしょうか。

——いわれてみればパー5で大叩きすることが多いかもしれません。

ダボでもいいなら簡単、と思うかもしれませんが、平均100ぐらいのレベルであれば、ナイスショットがでるのはおそらく3〜4回に1回ぐらいでしょう。ところが、パー5では、グリーンに乗せるまでに3~4回ショットをしなければいけません。ショットする回数が多いということは、それだけスコアを崩す確率も高いのです。

たとえば、ティショットでOBを1発打ち、打ち直し後のセカンドやサードショットでも1~2回チョロが出れば、すぐに8や9、下手をすれば二桁を超えてしまう。そうなったらパー3を3〜4回やったのと同じですから、18ホールのところを22ホール回ったスコアになってしまうというわけです。アベレージゴルファーにとって、パー5を確実にダボで上がることは、本当はそれほど簡単なことじゃないんですよ。

——でも、「パー5は一度ミスをしてもとり返せるからやさしい。ミスがすぐダボやダブルパー(6)につながるパー3のほうが難しい」という意見もありますし、そう思っているゴルファーも多いんじゃないでしょうか。

それはショットの安定した上級者やプロの考え方なんです。ナイスショットの確率が「4打数1安打」のアベレージゴルファーと違って、上級者やプロは3~4回打ってミスが1回。「4打数3安打」で打てるんですよ。その1回のミスだって、OBに打ち込むような大ミスはそうそうしません。そうなるとパー5なら1回ぐらいのミスが出てもパーオンできるし、悪くてもボギーオンで済みます。

しかしパー3の場合はバックティならば200ヤード超えるホールも出てきます。それに池やバンカーなどのハザードも絡んできますから、上級者やプロでも乗せるのがやっと、というホールもたくさんある。だから難しいわけです。話は少し逸れますが、プロはパー5とパー3をどちらも「4打」で予定します。だからパー3でパーやバーディがとれればそのぶん60台の好スコアになる、という計算なんです。

画像: 増田プロはパー5をダボで上がればスコアがまとまると話す(撮影/増田保雄)

増田プロはパー5をダボで上がればスコアがまとまると話す(撮影/増田保雄)

——へえー。プロや上級者はパー3、アベレージやビギナーはパー5をどう乗り切るかが、スコアメークの決め手になるんですね。ではどう具体的にどうやってパー5を7打で上がればいいのでしょうか。

ダブルボギーの7で上がればいいんですから、まずティショットでドライバーを使う必要がなくなります。たとえば、5番アイアンで150ヤード打てればそれを3回続けると450ヤード地点まで運べます。18ホール中、パー5はたいてい4つですから、その4ホールはドライバーをやめてミドルアイアンでティショットしてもいいでしょう。

さらにパー4でも、両サイドにOBがあったり、落とし所が狭いホールであれば、そこでもドライバーは封印します。9番アイアンの距離を2回使って、ドライバーでナイスショットしたときの地点まで運び、そこからグリーンを狙う。この作戦を徹底すれば、1ホールでの大叩きがゼロになり、90ぐらいなら楽に切れますよ。

——大崩れがないので、スコアもまとまると思いますが、それだと技術が向上しないような気もするんですが。面白くもなさそうだし......。

これは目先のスコアをよくするための方法ではありません。ひとつのホールには様々な攻略法、マネジメントがあることを理解し、平均スコアを上げるための方法なんです。おそらく、ほとんどのアベレージゴルファーは、500ヤード以上もあるパー5のティショットをアイアンで打った経験はないでしょう。大叩きの危険性が高いパー5で、左右の曲がり幅も大きく、とり返しのつかないミスにつながるドライバーを距離が長いからという理由だけで、なんの気なしに使ってしまう。その結果、大叩きして、パー5を難しいと感じてしまうのです。

「ネジらない!から遠くへ飛ぶ、ピンに寄る」(ゴルフダイジェスト新書)より

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