グリーン周りのアプローチ、プロみたいに高くボールを上げて止めるのには憧れるもの。そんなときにはロフト角が60度を超えるようなロブウェッジが必要に思えるが……果たして我々アマチュアにロブウェッジは必要あるの? 使えるの? そんな疑問を、業界屈指のギアオタクでクラブフィッターの小倉勇人が考えた。

世界のトッププロが使いこなすロブウェッジ

みなさんこんにちは、店長の小倉です。みなさんバッグに入っているウェッジは何度ですか? 60度以上あるロブウェッジを入れているという人はそんなに多くはないはずですが、USPGAツアーでは比較的ポピュラーで、日本のツアーでも一部のプロが使用しています。今回はそんなロブウェッジについてお話ししましょう。

ロフトが60度以上あるウェッジ、いわゆるロブウェッジ。使い手として有名なところではフィル・ミケルソンですよね。短い距離なのにも関わらず、大きなスウィングからフワッとした弾道でピンに寄せるシーンをゴルフ好きなら一度は見たことがあるのではないでしょうか。

画像: ロブウェッジの使い手といえばミケルソン(撮影/姉崎正)

ロブウェッジの使い手といえばミケルソン(撮影/姉崎正)

このロブウェッジ、我々アマチュアでも普通に購入することができます。一部のウェッジブランドにはちゃんと60度がラインナップされています。アプローチでボールの高さを出せるならグリーンでも止まりそうだし、一見やさしそうに見えますが、アマチュアにも使えるものなのでしょうか。

まず、ロブウェッジの構造を見てみましょう。ロブウェッジは56~58度のいわゆるサンドウェッジとして使われるウェッジとは少し構造が異なります。サンドウェッジはソール面の出っ張り、いわゆるバウンス角が少ないタイプと多いタイプを選ぶことができますが、60度以上のロブウェッジは総じてバウンス角が少なく、ヌケが良くなる様に設計されているんです。

サンドウェッジは、バウンス角やロフト角を選ぶことによって打ち手の使い方や技術に合わせて選ぶことができますが、ロブウェッジはほぼ選ぶことができません。その理由は、ロブウェッジの使われる状況にあるんです。

画像: ロブウェッジは他のウェッジとは少し違う

ロブウェッジは他のウェッジとは少し違う

ロブウェッジは、多いロフト角とヌケの良い小さなバウンス角でボールの下を抜くように打つクラブ。いわゆるダルマ落としを意図的に行ってボールを浮かせます。この打ち方で放たれたボールは、フワッとした弾道を描いてグリーンに静かに着地するため、ラフから等ボールを直接打てない状況、つまりスピンがかけられない状況でもボールを止めることができるわけです。そういったシビアな状況でも結果を出さなければならないツアープロが愛用する理由はそこにあるんですね。

では、肝心のアマチュアに使えるのかという点。正直に言えば、使えなくはありませんが安定した結果を出すにはかなりの練習が必要というところ。ロブウェッジは安定した距離を出すのが非常に難しいクラブです。他のクラブのようにフェース面でボールを打つのではなく、ボールの下にヘッドを滑らせるように使うため、芝の状況などでボールの飛び方が変わりやすいんですね。

これはバンカーショットでのサンドウェッジにも言えることですが、こういった感覚を得るには、練習場でのマットではほとんど練習にはなりません。実際の芝で練習して初めて使いこなすことができるクラブと言っていいと思います。

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