「乗ったら2パット」と計算できるのはプロや上級者の話。100を切るためには、多少の3パットを受け入れつつ、4パット以上だけはなにがなんでも打たない。そういった戦略が求められます。
もちろん、3パットだってしないにこしたことはありませんが、たとえば20メートルのパットが残った場合、100を切りたいレベルのゴルファーにとって、そこからふたつで上がることのできる確率は限りなくゼロに近いのもまた受け入れなくてはいけません。
ツアープロの場合、平均パット数は1ホールあたり1.7前後、ラウンド平均30パット前後というのが目安となります。
それに各ホール1パット弱を足し、1ホールの平均パット数2.5、ラウンドトータル45パット。おそらく、この辺りが100を切るための“限界値”となってくるはずです。これ以上パット数がかさむと、ちょっと100切りが現実的でなくなります。
ちなみに、45パットとした場合、全ホールボギーオン(パー3で2オン、パー4で3オン、パー5で4オン)で100が切れます。全ホールボギーオンも目標としてのハードルが低くないので、45を限界値に、現実的なラインとしてラウンド40パット前後のパット数でまとめるのが、100を切るためには重要になってきます。
ラウンド40パットということは、ハーフで約20パット。9ホールのうち、5〜6ホールを2パット、2〜3ホールを3パットというイメージですね。
まず考えたいのが、何メートル以内だったらほぼ確実に2パットでホールアウトできるかということです。10メートルから確実に2パットで上がれるならば、それはもうシングル級の腕前でしょう。7メートルでもちょっと不安が残ります。一気に近づいて3メートルならどうでしょうか。3メートルから2パットなら、ほぼなんとかなる気がします。
ならば、ファーストパットを直径6メートルの円の中に寄せることができれば、そのホールは3パットで上がることができます。
どんなに長いパットでも、ファーストパットを直径6メートルの円に入れさえすればOKと考えれば、3メートル以上のショートやオーバーといったそのホールのパット数を1増やすこちにつながるミスは確実に減ります。
その上で、努力目標として、セカンドパットで上りの真っすぐなラインを残すようにできたら、パットは100切りへの大きな原動力となるはずです。グリーンに上がるときにピンの周りの傾斜を確認するクセをつける。ファーストパットのとき、真っすぐのラインを残すためには、ピンの右がいいか左がいいか、奥がいいか、手前がいいか。それくらいのことを考えるのが技術的にはセカンドステップです。
3パットはダメですが、出さないようにしようと思っても必ず出ます。ならば、あらかじめ「ある程度出てもいい」ことを自分に許しておく。そうして生じる心の余裕もまた、100を切るためには必要なものなのです。
(『100切りマネジメント研究所』より)