悪天候のため最終日が順延となったPGA(米男子)ツアープレーオフ第三戦「BMW選手権」。このまま天候が回復しないと最終日が中止となり、54ホール終了時点のスコアでの決着も視野に入る。その結果、誰が喜び、誰が悲しむ?

まず、なんといっても最大の恩恵を受けるのはジャスティン・ローズで間違いがない。最終日が中止となれば、3日目終了時点で首位に立っているローズに自動的に優勝が転がり込んでくるからだ。

画像: 試合が中止になった場合、ローズは自動的に優勝となり初の世界ランク1位に(写真は2018年の全米オープン 撮影/岡沢裕行)

試合が中止になった場合、ローズは自動的に優勝となり初の世界ランク1位に(写真は2018年の全米オープン 撮影/岡沢裕行)

プレーオフを2連勝したブライソン・デシャンボーに次ぐポイント2位で、ポイントランク30位までが出場できる最終戦・ツアー選手権に駒を進めることになるわけだが、豪華なおまけもついてくる。

現在世界ランク4位のローズは、この試合の勝利でジャスティン・トーマス、ブルックス・ケプカ、さらにはダスティン・ジョンソンを抜き、初の世界ランク1位に立つ。日本人ならばてるてる坊主を逆向きに吊るしたいような気分といったところかもしれない。

一方、てるてる坊主をいくら作っても足りないといった心境なのはジョーダン・スピースだろう。今シーズン未だ未勝利のスピースは、このまま試合が終わった場合ランク31位となり、30位までが出場できる最終戦に出場できないことになる。

画像: 試合が中止になった場合、スピースは最終戦へ出場するチャンスを失う(写真は2018年の全米プロゴルフ選手権 撮影/姉崎正)

試合が中止になった場合、スピースは最終戦へ出場するチャンスを失う(写真は2018年の全米プロゴルフ選手権 撮影/姉崎正)

ちなみに注目選手でいえば、現在7位タイの松山英樹、11位タイのタイガー・ウッズは仮に最終日が中止となった場合、ともに最終戦にコマを進めることができる。とはいえ、首位と4打差の松山には最終日に逆転優勝を期待したいところだが……。

PGAツアーによれば、月曜日にずれ込んだ最終日に、全体の半分の選手がラウンドを終えられたならば、決着は火曜日に持ち越されるという。それが叶わなかった場合どうするかは現段階では不明だが、土曜日までのスコアでの決着も当然視野に入る。

天気予報は雨模様。その雨が恵みの雨となる人、悲しみの涙雨となる人をくっきりと分けそうだ。

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