「かっこいいしゴルフは上手いし、ナイスガイ。もう参りました」塚田好宣
アダム・スコットが日本オープンに出場するのは今回で4度目。2014年から3年連続で出場し、2016年度の大会では優勝した松山英樹、石川遼と同組で回り、初日から大観衆を集めた。
月曜日の練習ラウンドでは塚田好宣と大槻智春の組に合流したアダム。実際にプレーを目の当たりにした大槻は「PGAツアーの選手を間近に見られて、すごく勉強になりました」と、プレーの印象を語ってくれた。
「やっぱりドライバーショットの飛距離と精度(がすごい)。あそこまで飛んで精度があると(2打目以降)短い番手で打てる、しかもそのショートアイアンも精度が高い。そうするとバーディもたくさん獲れる。飛距離で追いつくのはなかなか難しいですが、精度の面で追いつけるように頑張りたいです」(大槻)
一方の塚田は「あんなにナイスガイだと思わなかった。かっこいいしゴルフは上手いし、ナイスガイだし。もう参りました」とプレー以外の面も絶賛。ゴルフに関しては「アイアンの球が高くて飛距離と方向性が正確。やっぱりあのアイアンの高さがないと向こう(PGAツアー)では戦えないんだよね」と、PGAツアーのレベルの高さを肌で感じたようだ。
プロゴルファー・中村修が実際に見たアダム・スコットのゴルフの印象はこうだ。
「3番ウッドで大槻選手、塚田選手のドライバーとほぼ同じくらい、約290ヤード前後飛んでいます。ドライバーショットはそこからさらに20~30ヤード飛ぶので310ヤードくらい。アイアンはしっかりとボールの前のターフが取れるダウンブローで、弾道はとにかく高いです。ピンの真上から落とすような方向性と距離感が素晴らしい。
スウィングは、インパクトを強く打つのではなくフォローに向けて加速していくスピード感のあるスウィング。ドライバーのスウィングスピードと初速の速さ、アイアンの弾道の高さは一見の価値があります」(中村)
長尺パターの使い手として知られるアダムだが、月曜日の練習ラウンドで使用していたのはレギュラーサイズのスコッティ・キャメロンのピン型。長尺も持ってきているようなので、両方試してより良いほうで本番に臨むつもりなのかもしれない。
アダムの魅力はゴルフだけではない。他国のナショナルオープンに出場し、ジュニアレッスン会や質疑応答の時間を設けるなど、自らの発案で日本のゴルフ界に尽力する。一昨年は予選落ちに終わったが、その前までは賞金も全額寄付するなど、世界のトッププレーヤーとしての役割を認識している。
プレー面でもプロスポーツ選手としても一流のアダム。今年の日本オープンでも当然のように大きな注目を集めることだろう。