先日のブリヂストンオープンで優勝した今平周吾プロは、3日目のプレーを終えて、このような趣旨の発言をしています。
「振りすぎている感じがあったので、6、7割くらいの力加減にした」
現在賞金ランクトップを走るプロの発言ですが、まるで我々アマチュアゴルファーと同じようなことを心がけていることに驚かされます。
これにより、初日「70」とやや出遅れたものの、2日目以降「65」「67」「66」とスコアを伸ばし、見事2勝目を手にしたのです。データを見ても、“振っていた”初日に対して、2日目以降はほんのわずかに飛距離が落ちているものの、フェアウェイキープ率は明らかな向上が見られます。
100を切りたいゴルファーが、賞金王を争うプロのようなショットを打つことは難しくとも、考え方を真似することはできます。
「6、7割の力加減で打つ」
もちろん、それは簡単なことではありません。目の前に広々としたファアウェイがあれば、つい飛ばしたいと力んでしまう。一緒にプレーしているライバルがナイスショットしたら、つい俺もと力んでしまう。それがゴルファー心理というものです。
しかし、ナイスショットを夢見てクラブを振り回すことと、その気持ちをグッと抑えて6、7割の力加減でショットをし、スコアメークすることは悲しいかな相反する作業で、両立させることができません。そして、結果は気にせず思い切りクラブを振りたい! という欲望は非常に強烈で、抗いがたいのも事実です。
ならば、自分のゴルフになにかの制約を設け、1日それを守り抜く。その習慣をつけるのはどうでしょうか。最初は簡単なものがいいでしょう。「ホール間の移動以外はカートに乗らない」とかでもいいかもしれません。
そうして、少しずつ自分のゴルフに縛りを設けることに慣れていく。
・林に入れたら必ず横に出す
・グリーンはセンターを狙う
・アプローチは必ず9番アイアンを使う
などなど。
「こう」と決めたことを1日守ることに慣れることができれば、「ティショットは6、7割の力加減で打つ」こともできるはず。スコアメークのためには、「ドライバーを使わず、ティショットはユーテリティで打つ」というところまで制約を強められれば、100切りはすぐそこでしょう。
それじゃあ楽しくないと思われるかもしれませんが、大丈夫、ゴルフはドライバーを思い切り振り回さなくとも、十分楽しいものです。