パターメーカーがパターを開発する際、形状やテクノロジーはもちろんだが、非常に注力しているのが「打音」。PINGに至っては、新作パターのプロモーションを打球音を主軸に展開しているほど。ギアライターの高梨祥明が、「パターと音の関係」について考えてみた。

パターの種類は、打球音の種類でもある!?

PINGの新パターシリーズ「SIGMA2」の“打球音はなんて聞こえる?”キャンペーンに乗っかって、自分も「SIGMA2」でボールを転がしてみた。ピンゴルフジャパンでは“トゥん!”と聞こえたスタッフが多かったようだが、私の耳には“クん!”という感じが残った。

正直にいうと“トゥん!”でも“クん!”でも音の表現はどうでもよいのだが、パターの打球音(感触)に関心を持つのはとても大事なことだと思う。

PINGが今回“トゥん!”と、インパクト音を基軸にしたプロモーションをしているのは、PINGというブランドそのものが最初のオリジナルパター「1-A」のインパクト音“ピ〜んっ!”に由来しているからである。もっと音に関心を持って! ということだ。

画像: ブランド名が「ピーン!」という打球音に由来するPINGの最新モデルは、打音を軸にしたキャンペーンを実施している

ブランド名が「ピーン!」という打球音に由来するPINGの最新モデルは、打音を軸にしたキャンペーンを実施している

パターと音の関係については、スコッティ・キャメロンもこんなことをいっていたことがある。

「私は自分のブランドのキャッチフレーズをART OF PUTTINGとしているが、最も大切にしているのは打球音、サウンドなんだ。音に正解はなく、人によって好みはそれぞれ。クリスピーな音を好むプレーヤーもいるし、しっとりした感触を欲しがるプレーヤーもいる。私はフェースやブレード、ソールの厚み、スリット(ビーチ)の有無などを駆使して好みの打球音をデザインしているんだ。パター作りとはART OF SOUNDともいえるんだよ」

キャメロン氏はフェースに樹脂インサートを用いなくても打球音はコントロールできると話していたが、オデッセイ・ホワイトホットの登場以降、樹脂インサートの感触、音でゴルフに親しんできた現代ゴルファーは多い。

PINGが「SIGMA2」で久しぶりに樹脂インサートに取り組んでいるのも、オデッセイ育ちのゴルファーが多くいることの表れだといえる。パターのバリエーションは、ブレードやマレットといった大きさ、形だけでなく、人によって異なる打球音の好みを満たすためのラインナップであるといえるのだ。

名器の条件は、どこで打ったかがわかること

パター選びというと、まずはその形状に興味を持ってしまうが、構えやすい形状を見つけることは非常に重要なことなので、入口としては正しいといえる。好きな打感、打音であるかは、その次に気にすべきことだ。ゴルフショップに行き、構えやすい形に目星を付けたら、同形状のパターをしらみつぶしに打ってみる。その中で自分が好きな音(感触)がするモデルを購入候補と考えるのがオススメである。

さらにもう一つ。打感は一つではないということも念頭においておきたい。必ず数発打ち、時間があればわざとトゥやヒールに打点をズラしてみて、打感や音の変化が感じられるかをチェックするのだ。どこで打っても同じ音がするパターがベストとは限らない。ゴルフ道具としては「どこで打ったかがわかる」ほうが重要で、長いゴルフの歴史の中で名器と呼ばれるパターのほとんどが、音の変化で打点を教える繊細なモデルだといえる。

やさしいパターの代名詞、PINGの「ANSER」も、どこで打っても“ピんっ!”と鳴ったわけではないし、オデッセイの「ホワイトホット2-BALL」も、音こそ低いが打点がズレたら、ズレたなりの違いを感じ取ることができた。だからこそ多くの人に愛される名器となったのだ。

画像: 音の違いで打点のズレがわかるのも名器の条件の一つ(写真はイメージ 撮影/圓岡紀夫)

音の違いで打点のズレがわかるのも名器の条件の一つ(写真はイメージ 撮影/圓岡紀夫)

パター選びとは、音選びでもある。できれば、いつも使っているボール持参でゴルフショップに行き、たくさんのモデルで転がしてみて欲しい。いい悪い、入る入らないではなく、好き嫌いの傾向がわかってくるはずだ。

HONMA

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