黄金世代の筆頭とされる勝みなみ。2014年には「KKT杯バンテリンレディスオープン」を戦い、15歳9カ月で日本女子ゴルフ協会史上最年少でアマチュア優勝をしたのは記憶に新しい。
高校生活を優先し、優勝資格でプロ入りをしなかった勝はほかの選手同様プロテストを受験したが、さすがの一発合格。トップ通過ではなかったものの「安定した戦いでプロテストを通過することが目標だった」と話す。ちょうどその頃宮里藍の引退報道があったが、「これからは私たちがゴルフ界を引っ張っていかないといけない」とプロとしての自覚も十分に備わっている。
その後プロとして初参戦したステップアップツアー「山陽合同銀行 Duoカードレディース」ではいきなり優勝を飾るほどの実力者でもあり、まさにこれからのゴルフ界を牽引していく選手のひとりであるのは間違いない。来シーズンの賞金シードも早々に確定させていた。そんな勝に、今年のまとめと来シーズンについて聞いてみた。
「今年は前半戦は自分に結構期待をしていたんですけど、後半戦調子があまりよくなくて。今は少しずつ上がってきてはいるんですけど、まだまだ自分は優勝するにはレベルが足りないのかなと思っています」(勝)
と、冷静な自己分析。実際に出場35試合のうちニッポンハムレディスクラシックまでの前半18試合のうち予選落ちは1回でトップ10入りは7回と好調。しかしサマンサタバサレディース以降の17試合では予選落ち9回、棄権1回と調子がいいとは言い難い。さらに自己分析をしてもらった。
「今はフィジカル面が足りないかもしれません。昨年よりは筋力はついたんですが、そこからの可動域というのがなくて。人よりも少ないです。人が普通に動くものが私は少ししか動かないのを感じています。そういうところで差があると思うので、そこを少しずつ縮めていくこと」(勝)
と他の選手と比べて関節の可動域が狭いことが問題のひとつだと自己分析。それを踏まえた上でオフや来年の目標について聞いてみた。
「さっきあげた可動域を広くするのをオフにしっかりして、来年はそれをクリアしてプレーに活かしていきたいと思います。来シーズン目標とするところは、今の順位よりも上にいくことですし、ステップアップを踏んでいきたいと思います」(勝)
底力は無限大の勝みなみ。自己分析した課題を乗り越え、来シーズンはその爆発力を見せつけてほしい。
撮影/矢田部裕 取材大会/伊藤園レディス