4年目の初シード。権藤はどうやって戦ってきたのか
1998年生まれが中心の“黄金世代”が注目を集める中、来季の賞金シードを初めて確定させた選手のひとりに権藤可恋がいる。クォリファイングトーナメント(予選会)で出場資格を勝ち取り、2015年からレギュラーツアーに出場し続け、4年目でつかんだ賞金シードだ。そんな権藤に今年の自分の戦いと、来季について話を聞いた。
「今年は今まで重ねてきたものをしっかりやっていこうというスタンスで、最低限予選通過を目標にやってきました。ベストを尽くした段階で(毎試合)20位くらいにいられるという基準をもって今年1年間やってきたんですけど、実際はなかなか……(20位に届かないことも)。全体的な詰めが甘かったと思うので、もっと詰めていけたら20位というところがしっかりできるのかなと思います」(権藤)
今期の成績でトップ10入りは4回と決して多くはないが、権藤はコツコツと予選通過を重ね、賞金を積み重ねている。そんな権藤が来年戦っていくにあたって、どういうところをさらに鍛えていこうと思っているのか聞いた。
「私と同じ飛距離で、上位でやっている人たちを分析しています。リカバリーのアプローチ、パッティングのスタッツはあまり悪くなかったので、アプローチだったり、パーオン率がもう少し上がるといいなと思いました。昨年の自分のスタッツと今年のスタッツを見てどの辺が伸びているのかというのと、上位にいる人たちと自分のどこに差があるのかなというのを見て、そこを詰めていきたい」(権藤)
さらに来年の目標とこのオフについて話してくれた。
「初優勝ができれば一番いいですけど、全体的な平均値が上がっていったらいいなと思います。オフではグリーン周りのアプローチとセカンドをグリーンに乗せる確率をもっとあげていきたいと思うので、もう少しショットの制度と距離感とコントロールされたショットが打てるようになるといいなと思います」(権藤)
4年の歳月をかけて賞金シードを獲得した腕前は疑いようがない。ゆっくりと着実に一歩一歩前に進む権藤にこれからも注目してみよう。
撮影/矢田部裕 取材大会/伊藤園レディス