学生時代は杉並学院ゴルフ部に所属し、中学生の頃に出場した「全国中学・高等学校ゴルフ選手権」で団体2位の成績を残しているMC YUIKA。
プロを目指した時期もあったが音楽の道に進み、今では趣味でゴルフを続けている彼女の悩みは、ドライバーの飛距離が出ないこと。現在の平均飛距離は約180ヤード、もともと飛ぶほうではなかったようだが、やはり全盛期に比べると20〜30ヤード飛距離が落ちているようだ。
そこで飛距離アップを図るために「飛距離アップ請負人」の異名を持つプロゴルファー・吉田一尊の元を訪れたYUIKA。まずは現在の飛距離とスウィングをチェックするために打つが、やはり飛距離は190ヤードにも届かない。吉田は計測データや撮影したスウィング動画を見ながら問題点を洗い出していく。
「スウィングを見ると、トップからダウンスウィングに入るときに体が浮き上がってしまっています。体が浮くと、インパクトでボールをこするような感じになってしまい、距離が出せません。それを直すには、ダウンスウィングのときに『ごめんなさい』と謝ってみましょう。お辞儀の動きをすると、上半身が下に向かって倒れますよね。お辞儀するのをきっかけにダウンスウィングしてみましょう」(吉田)
さっそくお辞儀スウィングを実践するYUIKA。飛距離は190ヤード台に微増。上半身の起き上がりは改善され、スピン量が低下=ランが増加する結果に。
「結構背中を使っているような感覚があります。教わる前までは(バックスウィングは)腰で引っ張るような感じだったんですけど、今背中が痛いくらいです」(YUIKA)
吉田はさらに、ヘッドスピードアップを図る。
「スウィングはいい感じなんですけど、単純にヘッドスピードが遅いんですね。手っ取り早く速くする方法があります。まずはいつもとは逆、クラブのヘッド側を握ってください。この状態で、とにかく思いっきり振ってみましょう」(吉田)
クラブを逆さに持つことで先端が軽くなり、速く振り抜く感覚がつかみやすくなる。
素振りを繰り返したところ、飛距離は197.1ヤードを記録。200ヤードの大台まであとわずかだが、そこで頭打ち。すでに10数ヤード飛距離が伸ばせているが、200ヤードに届かない。
そこで吉田はYUIKAの使用するドライバーに注目。挿しているシャフトのスペックが、なんと60グラム台のSフレックス。力のある男性ゴルファーが使うようなスペックだが、実はYUIKA、ジュニアの頃からこのシャフトを使っていて現在もそのままだという。
「ジュニアのときってトレーニングしていて、今より筋肉もいっぱいついていたと思うんですけど、(その頃と現在では)全然体型も変わってきてると思うんですよ。体型が変わったのにクラブがそのままなので、オーバースペック。40グラム台のシャフトを使ってみましょう」(吉田)
そこで40グラム台のシャフトが装着されたドライバーを借りて打つと、188.4ヤードを記録。この結果を見て「あと2球で200ヤード超えますよ」と吉田。すると予言より1球早く、2打目で203.9ヤードを叩き出した!
「スウィングが良くてもクラブが合ってないと飛距離は伸びません。(クラブに自分が合わせることで)なんとかしようとする人が多いんですけど、合わないクラブは成長の妨げにもなるので適切なスペックのものを選びましょう。(YUIKAの場合は)今の感じだったら220ヤードくらいまでは伸びそうですね」(吉田)
たとえプロであってもフィッティングして適切なクラブを見つけ出さなければ使わなければ十分な力を発揮できない。それだけクラブ選びが重要ということだ。YUIKAも200ヤードを楽々超えるという結果には「ドライバーのスペックでこんなに違うんですね!」と驚いていた。
長年ゴルフを続けていると「飛距離はもう頭打ちかな」と思う瞬間が訪れるかもしれないが、レッスンを受けたり、スペックを見直すだけで10ヤード単位で飛距離は変わる。飛距離を諦める必要はないのだ。