「来年も行けるように」という気持ちがいい効果を生む
みんなのゴルフダイジェスト編集部(以下、編集部):谷口プロと今平プロは、同じヤマハの契約プロであり普段から親交の深い関係です。弟分のような彼が賞金王にまでのぼりつめ、今はマスターズを目指しています。いま現在の今平プロを、谷口プロはどのように見ていますか?
谷口徹(以下、谷口):そうですね、まあ、(ダンロップ)フェニックスとかカシオ(ワールドオープン)あたりでもっと頑張っておけば(インドネシアンマスターズに)行かなくてよかったんですけどね。(日本ツアー賞金王によるマスターズへの)推薦は絶対もらえるという保証がないから、やっぱり自力で行ったほうがね。
周吾にも言ったんですけど、自力で行ったほうが自分にとっても価値がある。ジャスティン・ローズや(ヘンリク・)ステンソンも出ているし、もし回る機会があれば、(海外のトップ選手のプレーを間近で見る)いい機会でもある。そういう意味では行ったほうがいいかな。
編集部:谷口さん自身もマスターズに出場経験がありますが、やはり行って欲しいと思いますか?
谷口:来年行きたいと言ったって、来年行ける保証はないじゃないですか。誰もがみんなそうですけど、絶対というものはないので。やっぱり行けるときに行かないと。来年、今年と同じような成績が出せるかと言ったら、それは難しいかもしれないし、チャンスがある時につかまないと。
行けば自分の目標ができて、「来年も行けるように」という気持ちがいい効果を生む。しっかりとした目標は持ったほうがいい。そのためには、行って経験して、「また来年帰ってきたい」と、そういう気持ちになれたらいいなと思うんですけどね。
編集部:日本プロでの優勝もありましたが、ご自身は今シーズンをどのように振り返りますか?
谷口:7月くらいで終わっちゃったよね。そこから休みが多すぎて、スウィングを改造したら悪くなった。稲森(佑貴)に(まっすぐ打つコツを)聞いてもちゃんと教えてくれないんですよ(笑)。言葉でちゃんとわかるように教えてくれない。「そんなコメントじゃわからへん」つって。人に伝えるのがすごく下手なんですよ。稲森自身はわかってるみたいですけど、僕にはなに
言ってるかぜんぜんわからなかったです(笑)。
理想を言えばスウィングの形を変えずにスタンスの向きだけでドローとフェードを打てたらいいなとは思うんですが、今は小細工というよりも単純にストレートにまっすぐに打てたらいいなと。今年の後半に(そのあたりが)良くなってきたので、それを高めていきたいと思います。
編集部:来年もレギュラーツアーでの活躍を期待しています。
谷口:そうですね。しんどいですよね。この間も(飛ばし屋として知られる)星野陸也と一緒に回って、17番で「勝負だ!」とか言ったんですけど、可愛げない球打つんですよ(笑)。「これは勝てない」って。スコアでは勝ったけどね(笑)。