2023年11月下旬、「稲森佑貴プロに弟子入りしたい」と元プロ野球選手の前田智徳氏から月刊ゴルフダイジェスト編集部に連絡があった。聞けば、ドライバーショットが曲がって仕方がないという。早速、“日本一曲がらない男”である稲森プロに連絡し、取材が実現。 2024年3月号の「月刊ゴルフダイジェスト」で紹介した、稲森プロの”曲げない秘訣”をみんゴルでも一部紹介!

練習場でも本番のコースを想定

現役時代、孤高の天才打者と言われた前田智徳さんでも、ゴルフの球を操るのは簡単ではなかった。自称「日本一曲がるミッドアマ」の前田さんから、文字通り「日本一曲がらない男」稲森佑貴プロに、志願の熱血取材が始まった。

前田智徳さん(以下、前田)  稲森プロほど曲がらない人だと、多少当たりが悪くても、ボクらから見たら全部ナイスショットだと思うんです。ティーショットでは、どんなことを考えているんですか。

画像: 前田智徳氏(右)たっての願いで、稲森佑貴への弟子入りが実現した。

前田智徳氏(右)たっての願いで、稲森佑貴への弟子入りが実現した。

稲森佑貴プロ(以下、稲森)  まずは、どこまでが許容範囲かという見極めですね。絶対に「フェアウェイ真ん中」って考えると、相当難しくなりますから、グリーンに対して右サイドがいいのか、左サイドがいいのか、ラフは入っても大丈夫なラフなのかという感じで、ピンポイントでターゲットを決めつつも、ある程度余裕を持った狙い方ができるようにしています。

前田  「大体あの辺」みたいなアバウトな狙い方だとダメなんですね。

稲森  難しいホールになるほど、ピンポイントの精度が必要になりますから、そこは練習のときからイメージしてやってます。たとえば、「宍戸ヒルズの14番」とか、具体的に想像して打つんですね。結構、頭を使うんで、練習場では隅っこのほうで黙々と、誰ともしゃべらずに打ってます(笑)。

前田  ボクも自分なりに考えながら打ってるつもりでしたけど、まだまだでしたね。このあと教わることも含めて、24年の競技初戦までにしっかり練習して、「稲森プロに教わって変わった」と言えるように頑張ろうと思います。

画像: 稲森のフェアウェイキープ率は、ツアーにフル参戦した2015年から8シーズン連続で1位!

稲森のフェアウェイキープ率は、ツアーにフル参戦した2015年から8シーズン連続で1位!

稲森の"技術の根幹"は、"いかに右を出さないか"

前田さんの熱血取材はラウンドレッスンへと続く。

前田  打ち下ろしの左ドッグが苦手で、大体、右にOBを打っちゃうんです。

稲森  曲線じゃなく直線で狙えるエリアを決めて、そこにしっかり球をつかまえて真っすぐ打っていくイメージを持つといいんです。

前田  ボクの場合、ゴルフは右打ち(野球は左打ち)ということもあってか、つかまえようとすると右手をこねちゃう。

稲森  左手がウィークだと右に抜けやすいので、左手を少しフックにすると自然につかまります。自分は左のミス(つかまったミス)は全然OKで、右に出るのが絶対にダメ。学生の頃はドローヒッターだったので、とくにそれ(右にいわゆる逆球が出ること)が嫌でした。プロになってフェード打ちになりましたが、気持ちだけは今もドローヒッターだって言い張ってます(笑)。

稲森のキモ①

画像: 左腕で引っ張るようにクラブを遠くに上げる

左腕で引っ張るようにクラブを遠くに上げる

テークバックは左手の小指側3本を使い、クラブを遠くに上げるイメージ。ジュニア時代から意識しているため、今では左手の握力のほうが強くなっているという。

前田さんも、「もう一度左を鍛え直します」と決意。

稲森のキモ②

画像: 体を開かず左の壁を強く意識している

体を開かず左の壁を強く意識している

ダウンスウィングで一番意識するのは、左ひざが割れないこと。その後、フォローまで左足を粘らせることができると、いわゆる「左の壁」ができて、自然にヘッドが走る。左足の粘りがないと全体のバランスが崩れる。

稲森プロの普段の練習方法や曲がらない秘密は、2024年3月号の「月刊ゴルフダイジェスト」またはMYゴルフダイジェストにて掲載中!

PHOTO/Takanori Miki
TEXT/Daisei Sugawara
THANKS/島津GC

※月刊ゴルフダイジェスト2024年3月号「今年こそ! “曲げない”宣言」より一部抜粋

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