昨年のプロデビュー以来なにかとお騒がせな“ゴルフの科学者”ことブライソン・デシャンボー。サイドサドル(ターゲットに正対した状態で打つパッティング)スタイルやグリーン上でのコンパスの使用などがルールを司るUSGA(全米ゴルフ協会)のお咎めに遭い、謝罪したり反抗したり。ところがここにきてデシャンボーの株が急上昇しているのをご存知だろうか?

デシャンボーは徹底した実験至上主義を貫く通称マッドサイエンティスト。「小学生の頃から算数が好きでゴルフと科学の関係をずっと考えてきた」という彼は11歳のとき航空整備士がエンジニアの観点からゴルフスウィングを解明する「ゴルフィングマシン」という本に出会い激しく傾倒。

与えられたものを無条件に信じるのではなく、実験を重ねてデータを解析。スウィングにしろ道具にしろ納得しなければ採用しないという方針を貫いてきた。

画像: ゴルフの科学者・デジャンボーの存在感が日々高まっている(写真は2018年の全英オープン 撮影/姉崎正)

ゴルフの科学者・デジャンボーの存在感が日々高まっている(写真は2018年の全英オープン 撮影/姉崎正)

その結果ロングアイアンからウェッジまですべてのクラブの長さを37.5インチに統一したり、使用球の選定に当たってはボールを塩水につけ重心の測定を行ってもっとも結果が良かったブリヂストン社に「使わせて欲しい」と直談判。彼が契約を結んだことがタイガー・ウッズのブリヂストンボールの使用にも影響を与えた。

「すべては納得できないけれど、彼がやろうとしていることは理解できる。ゴルフへの真摯な向き合い方や情熱、探究心には感心している」と練習ラウンドをよく一緒にするタイガーは9月のライダーカップ前にこう語っていた。

その頃からデシャンボーに追い風が吹き始める。もちろんプレーオフシリーズ2連勝で早くもツアー5勝を挙げた実績が評価された面も大きいが、ここにきてQBEシュートアウトでホストを務めたグレッグ・ノーマンが「キャリアをやり直せるならデシャンボーのようにワンレングスのクラブを使う」と語り注目が集まった。

デシャンボーが用具契約を交わすコブラゴルフの大先輩であるノーマンは、ワンレングスアイアンに興味を持ち担当者にワンセット作ってもらったという。

「驚いたよ。すべてのクラブでスパインアングル(背骨の角度)を変えずに打てるからメチャクチャいい球が出る。腰の負担も減ってスウィングがシンプルになる」と大絶賛。「もう1度キャリアをやり直せるなら断然ワンレングス」と断言したのだ。

画像: ワンレングスでのゴルフはおススメとノーマンはいう(撮影/田中宏幸)

ワンレングスでのゴルフはおススメとノーマンはいう(撮影/田中宏幸)

さらにはジュニアにもワンレングスクラブを推奨。「もっとゴルフを楽しみたいシニア世代も体への負担が少ないワンレングスで(ゴルフ)はおススメ」とだめ押しの一撃を放った。

変人、奇人といわれながら我が道を貫いてきたデシャンボー。もしかしたら今後ツアーでワンレングスクラブがブームになるかも?

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