フィニッシュを決めるには「ブレーキ力」が必要だった
ロリー・マキロイみたいに、ピタッと決まったフィニッシュに憧れるゴルファーは多いはず。そこで今回のレッスンのテーマは、「ピタッと止まるフィニッシュの取り方」です。
スウィング中にバランスが崩れてしまうのは、正しく腕を振るという動作を勘違いしていることに原因があります。フィニッシュが取れないアマチュアの人は、フィニッシュの位置まで、しっかり腕を振り切らないといけないと思っている人が多いのですが、それは間違いです。
正しい腕の振りというのは、ほぼ体の正面、インパクトの瞬間までで終了なんです。体の正面、インパクトの位置で腕の振りに急ブレーキをかけることで、ヘッドが手元を追い越すようにビュンと走り、その勢い、パワーに引っ張られて、体がフィニッシュまで一気に回る。この連動性を理解する必要があります。
たとえば、左右に大きく振れている振り子があるとします。振り子がちょうど地面と垂直になる瞬間に、指で糸を止めてあげると、重りの球が急加速して、上にポンと跳ね上がりますよね。それと同じで、ダウンスウィングで腕が地面と水平の位置からインパクトまでの90度が、腕の正しい振り幅だとイメージしてください。これがマキロイのようなピタッと止まれるフィニッシュへの近道なんです。
その感覚をつかむ練習法としては、インパクトの瞬間に腕の振りにブレーキをかけてヘッドを走らせ、フォローで一旦、体の動きを止めます。そこから体をもう一度回転させて、フィニッシュを取る。二段モーションのような動きになりますが、これを繰り返していくと、徐々に腕の振りにブレーキをかけて、ヘッドを走らせる感覚が分かってきます。
一瞬、体を止める感覚がつかめてきたら、フィニッシュまで一連の動きでスウィングしてみましょう。スウィング中に体のバランスが崩れず、フィニッシュまで気持ちよく振り切れるはずです。(談)