エピック フラッシュはシャウフェレが使って早速優勝
PGAツアーの年明け初戦で話題となっているのは、どちらも日本では未発表のドライバーだ。ひとつはキャロウェイの「エピック フラッシュ」。そして、テーラーメイドの新しい「Mシリーズ(M5とM6」がそれ。
エピックといえば2016年に発表され、フェース面の裏側に設置された2本の柱による“禁断の飛び”が大きな話題となったドライバー。そしてテーラーメイドのMシリーズといえば、毎年のようにトップ選手が使用してメジャーを制するなど結果を出している同社の看板モデルだ。
いずれも押しも押されぬ横綱候補。その2モデルが、年明け早々仲良く米国での発表を迎えている。注目したいのは、両社ともにフェース面のテクノロジーを前面に押し出している点だ。
キャロウェイのエピックフラッシュが押しているのはズバリ「AI(人工知能)」だ。キャロウェイの米国サイトによれば、ボール初速を最大化するために、キャロウェイは人工知能と機械学習を採用。結果、ボール初速を最大化する“フラッシュフェース”を開発したという。
人工知能が開発したというだけあって、その見た目は従来のものと大きく異なる。人工知能は昨今のホットワードでもあり、実際に飛ぶとなれば大きな話題となることは必至。終わったばかりのPGAツアー2019年初戦でザンダー・シャウフェレが使用していきなり優勝したことも、当然ながら強い追い風となるだろう。
“ツイストフェース”が進化した!?
一方のテーラーメイドのMシリーズといえば、昨年モデルであるM3/M4に搭載された「ツイストフェース」が大きな話題となった。フェース面を“ねじる”ことで、スライス、フックといったミスを軽減するという触れ込みで、ちょうど1年前、ダスティン・ジョンソンがM4を使用して433ヤードのパー4であわやホールインワンというショット・オブ・ザ・イヤー級の一打を放ったことで、一気に全世界のゴルファーの注目を集めたのもまだ記憶に新しい。
新しいM5/M6ではこのツイストフェースをさらに進化させたようで、米国テーラーメイドのツイッターによればすべてのクラブヘッドを検品し、ルールギリギリまで反発を高めているようだ。フェース面下部にある二つの赤い物体が目を引くこの特徴的なフェースは「インジェクテッド・ツイストフェース 」というようだ。
こちらはダスティン・ジョンソン、ロリー・マキロイといった看板プロたちが早速「M5」を実戦投入。こちらも注目度は最大級だ。
いずれにしても、テーラーメイド、キャロウェイともに「フェース」を前面に押し出し、「ボールスピードアップ」を強くアピールしているのは興味深い。
フェース面の反発にルールに制限がかかるなか、いかにそのルールの限界まで迫れるかが現在のドライバーの開発の急所となっているのは間違いがなさそう。なにはともあれ、早く打ってみたい!