「レディゴルフ」を簡単に説明すれば、「残り距離に関係なく、準備ができたプレーヤーからプレーをしていこう」ということ。
従来のルールでは、ホールから遠いプレーヤーからプレーすることが原則として定められていた。今回のルール改定でこの定義自体に変更はないが、ストロークプレーでは、安全を間違いなく確保できる方法であれば違う順番でプレーすることが認められたのだ。その中でいくつか定義があるので紹介しておこう。
・複数のプレーヤーが利便性や時間節約のために同意した
・一番遠いプレーヤーの準備ができていない状態で、他のプレーヤーを危険にさらしたり、気を散らしたり、妨げることなく、先に準備ができているプレーヤーがいる
簡単に言ってしまえば、一番ホールから遠いゴルファーの準備ができていなければ、それよりも近い位置にいるゴルファーが他のプレーヤーに同意を取り、安全を確認できれば先に打っても良いということだ。
ただしホールから遠いゴルファーからプレーする原則は変わっていないので、複数のゴルファーが準備ができているのであれば遠いゴルファーからプレーするべきである。この点は頭に入れておこう。
ちなみにティイングエリアでの順番は従来通り、前のホールでのスコアがもっとも少ないプレーヤーから順にプレーするのが正しい方法。ここも勘違いされやすいので注意が必要だ。
原則として、どのエリアでも違った順番でプレーしても罰はないのだが、複数のプレーヤーでプレー中にひとりのプレーヤーを有利にするために順番を入れ替えてプレーすることに同意した場合は、各プレーヤーに2打罰が適応される。同組のプレーヤーのために風向きやラインを見せるため、順番を入れ替えてプレーすることはペナルティとなるということである。
マッチプレーに関していうとレディゴルフは適用されない。プレーの順番が勝負を大きく左右するからだ。違った順番でプレーした場合、その相手は、そのショットを取り消し、再プレーを要求することができる。競技に出ないゴルファーにはあまり関係ないかもしれないが、覚えておいて損はないだろう。
撮影/田中宏幸 モデル/鈴木憲子 協力/サザンヤードカントリークラブ