ゴルフは生涯スポーツだと言われており、年齢関係なく楽しめるのが魅力のひとつ。「仕事を引退してからゴルフを始めよう」と思い立つ人も少なくない。しかし、体力的にもう若くないシニア世代がゴルフを始めようと思ったときに、最初に買うクラブはどんなものを選んだらいいのだろうか。初心者用と言われているクラブセットでいいの? 業界屈指のギアオタクでクラブフィッターの小倉勇人が考えた。

ゴルフは年齢による優劣のないスポーツ!

みなさんこんにちは! ギアオタク店長の小倉です。今日は最近こんな相談が多くなってきたのでそれを題材にしたいと思います。多くなった相談とは「60過ぎてからゴルフを始めたい、もしくはパートナーや友達に始めさせたいと思うんだけど、どんなクラブを買っていいのか、勧めていいのか分からない」というものです。

ゴルフは一生できるスポーツですから、こういったお話はゴルフを長く楽しんでいる身としてとても嬉しくなる話です。

たしかに若い頃と比べ、体の勝手が違う事を実感する年齢に達してから新たにスポーツを始めるとなると単純に初心者用と言われるようなクラブを買ってよいのだろうかと疑問に思う事は自然なことだと思います。安くなったとはいえ、ゴルフクラブを一式そろえるとなると、中古クラブを買うにしてもどうしてもそれなりの金額にはなりますからね。

画像: 大自然を歩くゴルフは仕事を引退した人たちのいい運動にもなる!(撮影/三木崇徳)

大自然を歩くゴルフは仕事を引退した人たちのいい運動にもなる!(撮影/三木崇徳)

私が考えるシニアからゴルフを始めたい方に勧めるクラブは、一言で言うとちょっと重めで長過ぎないクラブと言ったところでしょうか。力も衰えてきているし、重めのクラブはすぐ振れなくなっちゃいそうと考えがちですが、始めから軽いクラブを使ってしまうと手でスウィングできてしまうため、ゴルフスウィングの基礎である捻転が体感しづらく、上達が遅くなってしまう恐れがあります。

見よう見まねで構いませんので、素振りをしていただき、ちょっとクラブに振られるぐらいの重さがあるものを私はお勧めしています。

また、ドライバーはロフト(※編注 クラブフェースの傾斜角。9度、10度などと表示され、多いほどボールが上がりやすくなる)が多めがいいですね。今のヘッドは自然に余計なスピンを減らしてくれるような設計になっているものが多いので、打出し角を高めにすることが飛ばすのにとても重要になります。

シャフトのフレックス(※編注 硬さ。硬い順に、X、S、SR、Rといったように表示される)は、よほどパワーに自信がない限り、Rシャフトでいいでしょう。しなりがあったほうが、タイミングが取りやすいですし、飛ばせる可能性が高まります。

画像: やさしいヘッドの代表格、ダンロップの「ゼクシオ」。ショップで店員さんにオススメを聞くのも手だ

やさしいヘッドの代表格、ダンロップの「ゼクシオ」。ショップで店員さんにオススメを聞くのも手だ

ヘッド性能に関して言えば、打点のミスに強い、いわゆるデカヘッドのモデルがいいと思います。よほど上達志向が強く、これからシングルを目指すぞ! という方には、あまり補正力が高くないニュートラルなモデルをお勧めしますが、上手くはなりたいけどそんなに肩肘張らずにやりたいという方は、いわゆる優しいモデルを選ぶほうが、結果に繋がりやすいのでそのほうがいいと思います。

まずはクラブを振るという動作を覚える、慣れることが大切。そのためには遠心力を生みやすい適度な重さが必要だと私は考えています。どんなにヘッドスピードが出るからと軽いクラブを選んでしまうと再現性の高いスウィングは身につきませんよ。

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