ファーマーズインシュランスオープンでイングランドのジャスティン・ローズが世界ランク1位の貫禄を見せつけ優勝を飾った。一方、欧州ツアーのオメガ・ドバイデザート・クラシックではアメリカの星ブライソン・デシャンボーが後続に7打差をつけ圧勝。近年ゴルフ界は益々ボーダーレスになっている。

いつも世界のどこかで試合がある

ひと昔前、3月に米ツアーでフロリダシリーズ(4連戦)がはじまると欧州勢がこぞって参戦し「マスターズは近い」と感じさせたもの。

以前なら欧州勢はヨーロッパで、アメリカ勢はアメリカで調整を行い、メジャー初戦のマスターズに備えフロリダシリーズからトッププロがアメリカに集結するという図式だった。

だが最近は世界のどこかで毎週のように試合が行われアメリカ勢であろうが欧州勢であろうが関係なくボーダーレスな戦いが繰り広げられている。

画像: 米ツアーではイングランドのジャスティン・ローズ(左)、欧州ツアーでアメリカのブライソン・デシャンボー(右)が優勝(写真は2019年デザートクラシック練習日 撮影/平岡純(左)、2018年の全英オープン 撮影/姉崎正(右))

米ツアーではイングランドのジャスティン・ローズ(左)、欧州ツアーでアメリカのブライソン・デシャンボー(右)が優勝(写真は2019年デザートクラシック練習日 撮影/平岡純(左)、2018年の全英オープン 撮影/姉崎正(右))

アメリカではクラブ契約をテーラーメイドから本間ゴルフに変えたばかりのジャスティン・ローズがアダム・スコットや松山英樹の追撃を振り切って優勝。イングリッシュマン・イン・アメリカはこれで米ツアー通算10勝目。

母国の先輩ニック・ファルドを抜きイングランド勢最多優勝記録を更新し「どうなるか不安だったけれど(クラブを一新して)こんなに早く結果が出るなんて本当にうれしい」と喜んだ。

デビュー当初「ゴルフを科学する」という触れ込みで登場しワンレングスアイアン(すべてのアイアンを37.5インチに揃える)やヒジを伸ばした独特のスウィングで“色物”扱いされた時期もあるデシャンボーだが、同じ週にドバイで行なわれた欧州ツアーで後続に7打差をつける圧巻のプレーで海外初勝利を飾っている。

米ツアーで立て続けに5勝を挙げ世界ランクトップ5入りを果たした勢いは止まらず、いまやワンレングスも独特のスウィングもツアーに溶け込み真似する選手まで現れるなど押しも押される存在になりつつある。

ファーマーズのリーダーボードを見ると1位がイングランドのローズ、2位がオーストラリアのアダム・スコット。3位タイに松山が入り、5位タイにスペインのジョン・ラーム、北アイルランドのローリー・マキロイ、オーストラリアのジェイソン・デイが続くなど国際色豊かな面々が名を連ねた。

ドバイでもトップ10(デシャンボーを除く7位タイまでの11人)にイングランド勢4人、スペイン勢2人、豪州勢2人、南ア勢1人、デンマーク勢1人が入っている。

今後も世界中でボーダーレスな戦いは続くのだろう。やがてマスターズへと続く春の陣はどこで誰が勝ってもおかしくない戦国時代。米ツアー常駐組の松山&小平智、欧州ツアーを主戦場に選んだ谷原秀人、宮里優作、川村昌弘ら日本勢もこの流れに乗り遅れないで欲しい。

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