契約外の選手が多数使用して結果を出したことで話題となったピンのG400ドライバー。その後継機が、「G410」ドライバーだ。その性能を確かめるべく、プロゴルファー・中村修とノリーこと堀口宜篤の二人が試打してみた!

弾道調整が可能になった

テーラーメイドの「M5」に「M6」、そしてキャロウェイの「EPICフラッシュ」シリーズと並び、2019年の発売モデルのなかでも注目度が高いクラブのひとつ、ピンの「G410」シリーズ。

スタンダード、SFT、LST、MAXと全4モデルあったG400に対し、G410はプラスとSFTの2モデルがラインナップ。プラスはトウ側、ヒール側へとウェートを移動させられるクラブ。SFTは初めからヒール側に大きなウェートが配置された、つかまりのいいクラブとなっている。

画像: ピン「G410 プラス」(10.5度)。ピン史上初の可変ウェートが搭載されたスタンダードモデル

ピン「G410 プラス」(10.5度)。ピン史上初の可変ウェートが搭載されたスタンダードモデル

まずは「G410 プラス」を二人に打ってもらった。試打スペックは10.5度で、純正シャフト「ALTA JCB RED」のSフレックスを使用した。

まずはウェートをニュートラル位置にセットしたG410 プラスを堀口が試打し、277ヤード飛ばす。計測によるとヘッドスピード44.0m/sに対し、ボール初速は66.3m/s。打ち出し角は13.7度でスピン量は2133回転という試打結果となった。打ち出しはやや高め、スピンはやや少なめ、初速はまずまず出ているといったところ。打感や振り心地はどうだろうか。

「弾くんですけど、打感的にはG400より柔らかい。軽いと言ってもボールが軽い(弱い)わけじゃなくて、振り感が軽いという感じ。ハーフウェイダウンからインパクトにかけて、しっかりヘッドが走ってくる感覚があります」(堀口)

続けて中村もG410 プラスを手に取る。

「構えた感じは少しだけ右に開いてるような見た目。極端ではないので、『左に引っかからなそう』といった感じですね。少しアップライトです」(中村)

フェードヒッターの中村は左に出て右に戻るキレイなフェードで253ヤード。「少し硬めで、弾きが強いですね」と、中村の感覚だと打感の硬さが少し気になるようだが「つかまり、球の高さ、初速は前と比べて進化している感じがします」という。

画像: テーラーメイドの「M5」やキャロウェイの「EPICフラッシュ」がスライド式なのに対し、G410プラスはニュートラル、ドロー、フェードと3つのポジションにウェートを付け替えられる方式

テーラーメイドの「M5」やキャロウェイの「EPICフラッシュ」がスライド式なのに対し、G410プラスはニュートラル、ドロー、フェードと3つのポジションにウェートを付け替えられる方式

では注目の可変ウェートによる弾道調整機能を試してみよう。

画像: ウェートをドローポジションに変更して打ってみた

ウェートをドローポジションに変更して打ってみた

ウェート位置をドローポジションに変更して堀口が一振りすると、先ほどよりも曲がり幅が抑えめの弾道(写真A参照)でトータル286ヤード飛ばす。打ち出し角は15.4度と高弾道を維持したまま、スピン量は2133回転とまったく同じ数値となった。

「球が逃げないですね。今ちょっと当たりは逃がしちゃったくらいなんですけど、ボールは逃げていかない。コッチのほうがつかまる分、打ちやすいかもしれません。データもいい数値です」(堀口)

画像: (写真A)左がニュートラルポジション、写真右がドローポジションでの試打結果。可変ウェート位置を変えたことで曲がり幅が抑えられていることがわかる

(写真A)左がニュートラルポジション、写真右がドローポジションでの試打結果。可変ウェート位置を変えたことで曲がり幅が抑えられていることがわかる

ヘッド体積は455CCで、G400MAXよりも5CC小さい。性能的にはG400MAXに近いものがあるが、そこに可変ウェートによる調整の幅が加わったというイメージだ。G400の人気の秘密といえる、ミスヒット時の曲がりの少なさは相変わらず。大幅に進化した! というよりも、変わらずそこにある、という印象だ。

画像: G410 プラスの試打結果

G410 プラスの試打結果

G410SFTはつかまる!

続いてはG410 SFTを打ってみよう。SFT(ストレート・フライト・テクノロジー)と銘打ち、つかまりを重視したヒール寄りの重心設計で右へのミスを抑制するモデル。こちらも試打スペックはプラスと同じく10.5度、純正シャフト「ALTA JCB RED」のSフレックスを使用した。

画像: ピン「G410 SFT」(10.5度)。つかまりを重視したヒール寄りの重心設計。SFTは固定ウェートとなっている

ピン「G410 SFT」(10.5度)。つかまりを重視したヒール寄りの重心設計。SFTは固定ウェートとなっている

さっそく堀口がSFTを打ち、276ヤード飛ばす。飛距離、打ち出し角、スピン量はプラスと同様の結果だが、弾道は軽めのドローボールに(写真B参照)。

「ちゃんとつかまってきますね。ドローを打とうとせず普通に振ってもちゃんとつかまってくるので、これはクラブの性能と言えます。これだったら右に逃げる人でもちゃんとつかまえられそうですね」(堀口)

画像: (写真B)堀口のSFTの弾道。しっかりボールがつかまり、ドロー軌道に

(写真B)堀口のSFTの弾道。しっかりボールがつかまり、ドロー軌道に

続けて中村もSFTを試打。

「見た目はプラスより少し丸っこい印象。安心感があるタイプのヘッドですね」(中村)

ストレートな弾道で261ヤード飛ばした中村。実際に打ってみるとSFTは「プラスよりもさらに曲がりが少ないような感じ」だという。

「ちょっとヒールめかなと思ったんですけど、球はほぼストレートな感じで曲がりも少ないです。初速も出てますね」(中村)

画像: G410 SFTの試打結果

G410 SFTの試打結果

つかまりの良さがウリのSFTだが、プラスのウェートをドローポジションにした場合と比べるとどうか。

「つかまりの度合いで比較するとやはりSFTのほうが強いですね。構えた時のロフトの見え方なども、SFTの方がアドレスからつかまえてくれるイメージが湧きやすいです」(堀口)

やはり構えた印象は可変ウェートでは変えようがない。つかまりという面ではSFTに分がありそうだ。ということは打球が右に逃げてしまうスライサーにはSFTがオススメ……と言いたいところだが、「スライサーならSFT、というわけではない」という中村。

「つかまりがいいので、右に出て右に曲がるスライサーにはオススメですね。逆に、左に出てたまにチーピンも出るというスライサーにはつかまりすぎてしまう可能性もあるので、もしかしたらG410プラスのほうがいいかもしれませんね。“左真っすぐ”が出てしまうかもしれませんから」(中村)

細かい部分ではロフト調整機能の調整幅も増えていて、プラスに関しては可変ウェートも搭載と全体的にイジれる箇所が増えたG410。しかしその影響でスリーブ形状が変わっているため、G400で使っていたシャフトをG410でも使いたい場合はスリーブごと入れ替える手間がかかることは覚えておこう。

協力/PGST

画像: “名器”G400を超えることができるか!? 「G410 プラス/SFT」をプロ二人が徹底試打! youtu.be

“名器”G400を超えることができるか!? 「G410 プラス/SFT」をプロ二人が徹底試打!

youtu.be

This article is a sponsored article by
''.