「メキシコでMIURAを広めたいんだ」
今年の12月、オーストラリア・メルボルンで2年に一度開催される米国選抜VS世界選抜の「プレジデンツカップ」。松山英樹は現在世界選抜チーム内で4位につけており、このままでいけば選抜メンバーに選ばれる可能性は非常に高いが、メキシコ人で現在世界選抜ランク6位につけている選手がいる。彼の名をエイブラハム・アンサーという。
彼は1991年2月に米国テキサスで生まれ、現在28歳。両親ともメキシコ人で、14歳までメキシコで育った経歴を持つが、国籍はメキシコと米国の二重国籍を有する。アマチュア時代から活躍し、04年に下部ツアーのウェブ・ドット・コム・ツアーメンバーとなったが、現在ではPGAツアーのメンバーの一員としてエリート街道を歩んでいる。
そんな彼がMIURA GOLFとPGAツアー選手として初のアンバサダー契約を結んだとして、2月末に話題となった。以前はナイキを使用していたが、クラブ部門から撤退した後は各社のクラブを試打し、“MIURA”のクラブにたどり着いた。契約前から2年半ほど使っていたが、晴れて2月下旬にアンバサダー契約を結び、現在ではロゴ入りキャップも着用している。
「MIURAは昔からリスペクトしていたブランドで、彼らが作るクラブは全てすごく気に入っている。ツアーでMIURAの代表を務めることができて光栄だね。彼らは契約選手を持たないことは知っていたけど、僕はMIURAのクラブを使っていたし、大好きだから契約してくれないかな〜と思っていたんだ。特にスペシャルなオーダーをしているわけではなく、彼らの製品をそのまま使っているが、ソール部分を少し削ったりして調整しているところはあるよ。MIURAのクオリティは最高で、他のどのクラブメーカーのものと比べても世界で有数のクラブメーカーだ。どのアイアンの番手を取っても、本当に気に入っていて、心からこのクラブを気に入っているんだ。彼らの作るフォージドアイアンは最高で、こんなアイアンで戦いたかったんだ。メキシコの市場でもMIURAのアイアンを広めていくことを楽しみにしているよ」
昨年の11月には「エミレーツ・オーストラリアンオープン」で優勝し、翌週のISPSハンダ・ワールドカップでは、メキシコチームを優勝争いする位置までリードし、惜しくも2位に甘んじた。メキシコ人プロゴルファーといえば、元世界ランク1位でゴルフ殿堂入りも果たしているロレーナ・オチョアが有名だが、男子では過去、世界的な活躍を見せたことのある選手はほとんど皆無。アンサーがこのままPGAツアーなど世界で活躍し、プレジデンツカップに出場することになれば、世界で認められた初のメキシコ男子プロとなる。
日本製のMIURAのアイアンを武器に、メキシコを代表するアンサーが世界で戦う。