男子ツアーで活躍する時松隆光が幼少期から師事する「桜美式」ゴルフの提唱者・篠塚武久。パターは「打つ」のではなく「転がす」ようにヘッドを動かせば上手くいくと篠塚は言う。自身の著書「10本で握る テンフィンガースウィング」よりパット術を紹介。
縦回転で球の回転を良くする
「桜美式」のジュニアたちは、球の芯とフェースの芯とを合わせて「打つ」などという、不自然で難しいことをしません。球をフェース面で擦り上げるようにして「転がす」、「ライジングパット」で打ちます。
ボールにラインをマジックで描く人は多いと思います。それは、球をグリーン上にセットするとき、カップまでの仮想のラインに、球を真っすぐに置きたいがための線でしょう。
子どもたちは球にまず「3つの点」を描きます。この点は、そこに当てるためのものではないんです。点が縦に並ぶように置くため。球の縦のラインに沿って「転がす」イメージでヘッドを動かすことで、きれいな縦回転(順回転)をかけられるのです。
「転がす」イメージなら、いつでも球は順回転してくれるから、不測の事態が生じづらく、カップをめがけて最後までしっかり転がってくれます。
「10本で握る テンフィンガースウィング」(ゴルフダイジェスト社)より
撮影/浅田紀元