男子ツアーで活躍する時松隆光が幼少期から師事する「桜美式」ゴルフの提唱者・篠塚武久は、グリーン周りのアプローチはロフトが立ったクラブで寄せると言う。自身の著書「10本で握る テンフィンガースウィング」よりグリーン周りのアプローチのコツを紹介。
45度のクラブで転がして寄せる
グリーン周りなら、クラブは56度や58度といったウェッジなど持たず、逆にロフトが立ったクラブがいい。
90度の半分、ロフト45度のクラブであれば、打った力とその反発がもっともズレない角度と言われていますので、上手く転がすのに最適です。本来であれば9番アイアンくらいでしょうが、今はストロングロフトになっているので、PWがちょうどいいくらいです。
構えは、アプローチだからといって特殊なカタチは不要。すべて、ロングパットに準じていい。まず、カップとラインを両目で見て、グリップは右手主導のテンフィンガー。スタンスは右足を前に出した半身の構えです。オープンスタンスになり、ハンドアップになり、左ひじが引けた構えになります。ヘッドのヒールが地面から少し浮いてもかまいません。
フェースのトウ側に球を置き、ヒール側を浮かせたままで転がす。ソールが地面とべったりつかず、接点が少なくなることで、冬芝だろうと、ベアグラウンドだろうと、どんなライでも影響を受けにくくなります。
パターをPWや9Iに替えただけです。打つのではなく、パッティング同様転がすように振ること。そしてロフトを意識すると打ちにいきたくなるので、ロフトに反応しないことも大事です。
「10本で握る テンフィンガースウィング」(ゴルフダイジェスト社)より
撮影/浅田紀元