お気に入りの「ローズプロト」は操作性を重視
ジャスティン・ローズのセッティングの中でひと際目立つ存在なのがローズ専用モデルの「HONMA ROSEプロト」だ。ミリ単位の要望を受けて調整したというこのアイアンはブレードが薄く仕上げられておりシャープで直線的な小顔。このことから分かるのは、このアイアンは「超操作性」だということだ。

ローズのために作った「ROSEプロト」のアイアン
とにかくまっすぐに見えてシャープな形状。目標に対してスクエアに構えやすい。とても素直でニュートラルなクラブと言える。

操作性というよりも直進性が高く飛距離の出るドライバーをチョイス
それでいて、ウッド類に目を向けると460CCの「HONMA TW747」を9.5度のロフトで使用。ミスに強めのものをチョイスしているように見える。「ピンを狙うモデル」というよりもミスを軽減させるためのもので直進性が高く、飛距離主体のドライバーで飛ばして、アイアンで狙うという意図が垣間見える。

純正なのでヘッドとも相性が良く先端が走るモデル「HONMA VIZARD FD7X」
ドライバーのシャフトは「HONMA VIZARD FD7X」。ローズ用に調整している可能性もあるが、もし純正だとしたらこのシャフトは比較的つかまえる方向に先端が走るモデル。このシャフトを見る限り、ウッドには多少の補正機能を求めているようだ。
ウェッジに目を向けると、あえてアイアンセットのピッチングを抜いて48度のウェッジを入れている。これはセットのピッチングよりもさらにスピンがかかるものを使いたいという気持ちの表れだろう。

きっちり4度ピッチのウェッジ4本
これもまた、ローズがウェッジではコントロールを重視していることの表れのように見える。ピッチングからロブウェッジまで4度ピッチにしているのは、自分の腕で調整をするというよりも、ウェッジに仕事をさせ、スウィング幅でアプローチの飛距離を決めているのかもしれない。
また、ウェッジ4本セッティングの中で60度の“ボーケイ”のロブウェッジを除く3本はやはり「HONMA ROSEプロト」細部にわたって本間ゴルフがローズの要望に応えている。
この等間隔ピッチはクラブでの差をあまり出したくないゴルファーに多い。また、4度ピッチの等間隔のウェッジを同じスウィングで打つことでクラブに対して自分の感覚も活かせるのだ。

ジャスティン・ローズの几帳面さが表れているセッティング
【ジャスティン・ローズの14本】
1W:HONMA TW747 460(9.5度、HONMA VIZARD FD7X)
3W :テーラーメイド M6(15度、三菱ケミカルTENSEI CK オレンジ80TX)
3UT:HONMA TW-U(KBSツアーCテーパー125S+)
4~9I:HONMA TW ROSEプロト(KBSツアーCテーパー125S+)
48度:HONMA ROSEプロト(KBS Hi-Rev2.0 135XS)
52・56度:HONMA ROSEプロト
60度:ボーケイウェッジワークス
PUTTER:Axis1プロト
BALL:テーラーメイドTP5
解説/小倉勇人 撮影/姉崎正
ジャスティン・ローズ使用の「TW747 460」を“ローズ仕様”で打ってみた!
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