多くのプロが愛用するピンの「G410」シリーズ。そのフェアウェイウッドには「LST」「レギュラー」「SFT」の3モデルが存在する。それぞれ、どのような性能なのか? プロゴルファー・中村修とノリーこと堀口宜篤のギア好きプロ二人が試打!

3つのラインナップはそれぞれかなり個性的

今回試打したのは、G410のフェアウェイウッド全3種類。ノーマルの「G410」、スピンを減らして飛距離を伸ばすことを重視した「G410LST」、そしてつかまりを重視した「G410SFT」の3種類がラインナップされている。

画像: 左から「G410SFT」、「G410LST」、通常の「G410」

左から「G410SFT」、「G410LST」、通常の「G410」

試打に使用した3Wのロフト角は「G410」と「G410LST」が14.5度。「G410SFT」が16度となっている。シャフトはすべて純正のALTA J CB REDでフレックスがSのものを使用。ノリーがドライバーのヘッドスピードで45~47m/sくらい、中村がドライバーのヘッドスピード40~42m/sくらいのゴルファーをイメージして試打。ちなみにノリーはどちらかというと払い打つタイプ。中村は上から潰すように打つタイプだ。

画像: ギア好きプロの二人はG410のフェアウェイウッドにどんな評価を下すのだろうか

ギア好きプロの二人はG410のフェアウェイウッドにどんな評価を下すのだろうか

早速、ノーマルの「G410」から試打してみよう

とにかく弾きが良い印象の通常タイプの「G410」

まずはアドレスした見た目の印象について話してもらった。

「シャローだけどフェースはまっすぐになっているのでターゲットに対しての構えやすさを感じるね」(ノリー)

「アドレスした時に特になにか違和感を感じることはないかな。ちょっとフェースが薄いせいか、重心距離が長く見える感じはある」(中村)

画像: フェースは薄くシャローになっているが、フェースはまっすぐで構えやすい

フェースは薄くシャローになっているが、フェースはまっすぐで構えやすい

堀口の飛距離はトータル258ヤード。ヘッドスピード43.8m/sでボール初速は65.3m/s。打ち出し角は11.5度で、 スピン量は3350回転という結果に。

「かなり弾きが良い。弾くんだけど吸い付いてる感じもちょっとある。通常のフェアウェイウッドに相当するスピン量も掛かっているので球も上がるしかなり飛ぶね!」(ノリー)

中村の飛距離はトータル242ヤード。ヘッドスピード41.4m/sに対しボール初速は61.7m/s。打ち出し角は10.1度、スピン量は3333回転という結果だった。

「とにかく弾く。もちろんシャフトの弾きもあるんだろうけどフェースと相まってすごく弾く感じになってる。このノーマルのモデルと他のラインナップがどう変わってくるか楽しみ」(中村)

画像: 通常の「G410」の試打結果。上が堀口、下が中村。

通常の「G410」の試打結果。上が堀口、下が中村。

ティショットでも力を発揮しそうな「G410LST」

続いて「G410LST」を試打。アドレスしたのノリーは見た目の印象について語る。

「ヘッドはすごくスッキリしてる。さっきのノーマルのモデルに比べて振り抜きが良さそうですね」(ノリー)

画像: ノーマルモデルに比べて更に小ぶり「G410LST」。振り抜きが良さそうな印象だ

ノーマルモデルに比べて更に小ぶり「G410LST」。振り抜きが良さそうな印象だ

堀口の飛距離はトータルでなんと274ヤード。ヘッドスピード45.1m/sでボール初速は67.1m/s。打ち出し角は12.1度で、 スピン量はノーマルタイプに比べてかなり減った2790回転という結果に。

「これはすごい。ノーマルタイプと同じ感じで振ったけど、ヘッドスピードも上がってるし、かなり僕に合っている。それと音が違う。ノーマルタイプと比べると形状も違うせいか少しこもったような感じかな。ノーマルタイプより僕はずっと好き」(ノリー)

中村の飛距離はトータルで244ヤード。ヘッドスピード41.7m/sでボール初速は62.1m/s。打ち出し角は10.6度で、 スピン量はノーマルタイプとほぼ変わらない3353回転という結果に。

「僕はあまりデータに変化はなかったけど、印象としては少し球が強くなった感じかな。ティショットでも力を発揮しそうだね」(中村)

画像: 「G410LST」の試打結果。上が堀口、下が中村。

「G410LST」の試打結果。上が堀口、下が中村。

女性でも使いこなせそうな「G410SFT」

最後に試打するのは「G410SFT」。こちらもまずは見た目の違いについて二人が言及する。

「これは一気に印象が変わりますね。平たいし安心感があります。ボールを拾ってくれる気がするな」(ノリー)

「ちょっとボテッとして見えるけど、フェースもちょっと左に向いててつかまりそうだし、上がりやすいっていう安心感も見た目からあるね」(中村)

画像: ノーマルやLSTと比べるとかなり印象の違う「G410SFT」。見た目から安心感がある

ノーマルやLSTと比べるとかなり印象の違う「G410SFT」。見た目から安心感がある

堀口の飛距離はトータルで253ヤード。ヘッドスピード43.0m/sでボール初速は64.1m/s。打ち出し角は10.1度で、 スピン量は3285回転という結果に。

「やっぱりちょっとつかまる感じがする。ヘッドスピードがちょっとLSTと比べて落ちたのもその影響なのかな」(ノリー)

ボールのつかまりを検証すべく、今度は逃がして振ってみたノリー。結果は多少右にそれたものの、大きく右に逃げてしまう軌道にはならなかった。

画像: 「G410SFT」のノリーのボール軌道。左がいつも通りのスウィング。右があえてボールを逃がしたスウィング。

「G410SFT」のノリーのボール軌道。左がいつも通りのスウィング。右があえてボールを逃がしたスウィング。

「結構逃がしたつもりだったけどそんなに右に行かないね。高さも出るしやっぱりつかまってくるのは確かかな」(ノリー)

中村の飛距離はトータルで232ヤード。ヘッドスピード40.0m/sでボール初速は60.2m/s。打ち出し角は14.0度で、 スピン量は3614回転という結果に。

「やっぱり球は上がるし、ある程度つかまってくるね。ヘッドスピードが遅い人や女性でも安心して使える感じ」(中村)

画像: 女性でも使いこなせそうな「G410SFT」

3本のラインナップを打ってみて、それぞれどんな印象を受けたか、試打後の二人に聞いてみた。

「僕は圧倒的にLSTが良かったです。シャフトも合わせたらかなり自分の武器になりそうな感じがしました。SFTは滑らせる感じだけで球が上がってくれる安心感があります。ノーマルはロフトの調整もできるのでヘッドスピードのあるなしに関わらず自分に合わせて使っていけるモデルだと思います」(堀口)

「それぞれタイプは違うものの、打感に関しては3種類とも固くて弾き感がある独特のものだと思います。ピンではない、他のメーカーのドライバーと合わせて使うときには、しっかりと自分の好みで見極めて欲しいですね」(中村)

3種類それぞれがかなり違った特徴を持っていたG410のフェアウェイウッド。ぜひ一度試してみてはいかがだろうか。

協力:PGST

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