レディスだと物足りなくて、メンズだとハード。さてどうする!?
ゴルフ女子A子の悩みはズバリ「レディスだと物足りなくて、メンズだとハード」というものだ。80台でプレーすることもある気合いの入ったゴルフ女子だが、筋力・体力といった部分では普通の20代の女性なので、男性向けクラブだと流石にハード。さりとて、レディスクラブだと軽すぎると感じてしまうのだとか。果たして、悩みは解決できるのか。
この日の試打会の趣旨は、王道の「ゼクシオ テン」、ぶっ飛び系の「ゼクシオ クロス」、軽量の「ゼクシオ プライム」を打ち比べるというもの。
この3機種に加えて、「ゼクシオ テン レディス」、さらには「ゼクシオ プライム」の女性ゴルファーの使用を視野に発売された短尺バージョンの5モデル（すべて7番アイアン）を試打してみた。
レディースクラブを含めた4種類のアイアンをゴルフ女子が試打してみた（写真は左上から時計回りにゼクシオクロス、ゼクシオプライム短尺バージョン、ゼクシオレディス、ゼクシオテン）
まずは結果を先に見てみよう。下に挙げるのは、各モデルとそれを3球打った平均飛距離。カッコ内には、ロフト角とシャフトの硬さ、総重量とクラブ長さを付記した。
ゼクシオ テン レディス：111ヤード（30度、L、327グラム、36インチ）
ゼクシオ プライム短尺バージョン:113ヤード（28度、R2、36.75インチ）
ゼクシオ プライム：110ヤード（28度、R、345グラム、37.25インチ）
ゼクシオ テン：121ヤード（29度、R、362グラム、37.25インチ）
ゼクシオ クロス：101ヤード（25度、R、356グラム、37.75インチ）
A子の悩みはアイアンの飛距離不足。結果だけを見ればメンズのゼクシオ テンで決まり！ と思いそうだが、実際はゼクシオ テンでは極端なミスで計測不能という球が数発あった。当たった場合の“最大飛距離”はマックスだったが、一番合っていたとは言い難い。A子は言う。
レディスクラブだと物足りないが、メンズものだとハードと感じていたA子。バラつきが少なく、振り抜きやすいゼクシオプライムの短尺バージョンがベストだという
「ゼクシオ テン、ゼクシオ プライム、ゼクシオ クロスのメンズ3機種は、やはり長くて、ヘッドを重たく感じてしまいました。レディスはやっぱりちょっと軽くて物足りないので、ベストはゼクシオ プライムの短尺バージョンです」
ゼクシオテンは長さ37.25インチで362グラム。これは、A子にとっては長く、重く感じられた。一方、327グラム、36インチのレディスクラブでは頼りなく感じられ、実際、軽い割には飛距離も伸びなかった。というわけで、「ヘッドスピードの早くないメンズゴルファー」が対象のゼクシオプライムがピタリとハマった。
プロが打てば、ロフトが立っていて、クラブ長が長いモデルがほぼ間違いなく飛ぶ。仮にプロゴルファーがA子と同じように試打したら、飛距離はゼクシオクロス>ゼクシオ テン≧ゼクシオ プライム＞ゼクシオプライム短尺バージョン＞ゼクシオ テン レディスとなるはず。
計測を担当してくれた住友ゴムの担当者は言う。
「A子さんは7番アイアンでヘッドスピード31m/s前後と、“男性用シャフト”を振れるだけのスピードはあります。でもやはり男性に比べれば筋力がないため、長くて重い“男性用クラブ”は向いていないんです。短いものは長いものより振ったときに重さを感じにくいので、ゼクシオ プライムの短尺が合ったのでしょう。同じ長さでひとつ硬い設定の『R』シャフトでもいいかもしれませんし、レディスモデルの一番硬い設定である同じ『R』シャフトも試してもらいたいですね」
というわけで、筋力はないもののスウィングにキレがある女性、すなわち“スピードはあるが、パワーはない”というタイプのゴルフ女子には軽くて硬めのクラブが合うということがわかった。
仮に男性と同じヘッドスピードが出せるとしても、男性とはクラブの選び方が異なる場合がある。レディスモデルのLシャフトに物足りなさを感じているゴルフ女子のみなさんは、是非参考にしてみて！
