マキロイか、ファウラーか、元世界1位か!?
スコティッシュオープンは今年で37回目を迎えます。全英オープンの前週に行われるこの大会は2011年以降はリンクスコースで開催されていることもあって、普段はPGAツアーで戦う選手たちの参加率が年々上がってきています。
今年の会場はルネッサンスクラブ。フェンスを隔てたすぐお隣がミュアフィールド・ゴルフコースで、近くにはガレイン・ゴルフクラブやノース・バーウィック・ゴルフクラブなど1800年代に造られた素晴らしいリンクスコースが多いところです。
ルネッサンスクラブはアメリカ人のトム・ドークが設計したリンクスコースで、2008年に開場した新しいコースです。1カ月後には同じ場所でスコティッシュ女子オープンも行われる予定になっています。
注目選手の筆頭はローリー・マキロイ。来週の全英オープンが68年ぶりに北アイルランドで行われるということで、マキロイへの注目が最高潮に達するのは1週間後だと思いますが、今大会は2年ぶりの出場で、今年初めてヨーロピアンツアーに参戦するということもあって、多くのファンがマキロイの組に集まるでしょう。
2019年のマキロイは非常に安定しています。13戦して2勝、予選落ちがわずか1試合、トップ10を外したのはマスターズ1試合だけです。スコティッシュオープンを全英直前の練習という位置付けにはしておらず、大会前の公式会見でも「今週はこの試合に集中したい。ここで優勝争いをすることが次週へ向けて最高の準備になる」と言っています。
予選ラウンドでマキロイと同組でプレーするリッキー・ファウラーは今大会は3年連続5回目の出場になります。ガレインGCで行われた2015年大会を制していますが、その他の3回も全てトップ10入りしています。
2007年北アイルランドのロイヤル・カウンティダウン・ゴルフクラブで行われたウォーカーカップにファウラーはチーム最年少の18歳で出場しました。この大会でファウラーはリンクスコースの虜になったと後に語っています。今週の火曜日には雨が降る中、セルフプレーでカートを引っ張りながら昨年同様近隣にあるノース・バーウィックGCでのプレーを楽しみました。
良い天気に慣れているアメリカ人の中にはスコットランドの天気が好きになれない人も多いですが、ファウラーは悪天候の中のゴルフは楽しいと言っています。今週は天気があまり良くない予報になっていて、ファウラーにとっては歓迎でしょう。
かつて世界ナンバーワンの座についたこともありましたが、ここ数年不振にあえいでいたマーティン・カイマーが最近また復活傾向です。2014年の全米オープン優勝のおかげでずっとメジャートーナメントには出場していましたが、来週の全英オープンはそのシード権も切れて、まだ出場権がありませんが、スコティッシュオープンの上位3名にはその出場権が与えられます。
今シーズンのカイマーは序盤は予選を通っても上位フィニッシュがない流れでしたが、5月のブリティッシュマスターズで8位タイに入ったのをきっかけに、PGAツアーのメモリアルで3位、先週のアイリッシュオープンでは9位タイとコンスタントに上位に顔を出し始めています。
今年のブリティッシュマスターズやアイリッシュオープン、2014年に制した全米オープンの会場であるパインハーストもリンクススタイルのコース。今の上昇の流れで2008年から毎年出場している全英オープンの出場権を獲得したいところです。