ケプカ好発進。タイガー、マキロイは予選通過も危うい状況
全米オープン以来およそ1カ月ぶりに競技に戻ってきたタイガー・ウッズはこの日全英初日の自己ワーストとなる7オーバー78を叩き出場156人中144位タイ。優勝はおろか予選突破さえ危うい状況に陥った。
「ドライビングレンジで球を打ってるときから体がダルかった」そうだが、出だしの1番でポットバンカーからスーパーパーセーブに成功。2番、3番もバーディチャンスにつけ上々の滑り出し……のように見えた。ところが終わってみれば「ボールもコントロールできなかったしミスショットも多かった。この調子じゃ7オーバーがベストだよ」と自嘲気味に白い歯を見せた。
「もう24歳の若者じゃない。1日4時間も5時間も練習して36ホールを回るような体力はなくなった(苦笑)」と43歳になった自分を「もう年だよ」といわんばかり。
全米オープンで21位タイに終わった直後、タイガーは母クルチダさんと彼女の故郷タイへ2人の子供を連れて旅立った。「(長女)サムの誕生日も向こうで祝ったし、皆で象に乗ったりサファリに出かけたり島を巡ったり。父親として息子として素晴らしい休日を過ごすことができた」と親&子供孝行に徹したという。
旅の間は一切クラブを握らず7月のはじめから練習を再開したようだが初日を見る限り“休日モード”が完全には抜けていないような。
そういえば大会前に解説者のポール・エージンガーが「タイガーの優勝はない。今後メジャーで勝つこともないだろう」と辛辣な意見を述べていた。その理由は「マスターズで頂点を極めこれまでないほど満足してしまっている。何が何でも勝つんだいという貪欲さを失ってしまった」。
一番勝ちたかったマスターズでの復活優勝で「ショートケーキのてっぺんのいちごを食べてしまった」とエージンガーは指摘する。
逆に勝ちたい気持ちが強すぎて空回りしたのがマキロイだ。16歳のときロイヤルポートラッシュで「61」をマークして注目を浴びた彼は今年30歳になった。大会前のオッズは8倍で一番人気。メジャー4勝、今季2勝の実績を引っさげ地元に錦を飾るべく意気揚々と最古のメジャーに挑んだのだが……。
出だしでいきなりティショットがOB。パー4で生涯3回しか打ったことのないダブルスコアの『8』を叩き最終18番でもトリプルボギーと悪夢のラウンドを終えた。結果はタイガーよりも1打悪い8オーバー79で150位タイ。予選ラウンドで大本命が姿を消すことになりそうだ。
果たして今回も最後に笑うのはケプカなのか?