朝イチのティショット、同伴者のみならず後ろの組の知らない人にも見守られて「ミスしたら恥ずかしいなあ」とドキドキしながら打ったら案の定、ミスショット。一体どうしたら人目を気にせずスウィングできるのか? プロも教えるメンタルコーチ・池努が考え方を伝授。

あなたはゴルフ、仕事で他人の目線を気にしてしまうタイプですか? ゴルフのティショットやパターで他人からの目線を感じると急に緊張してしまい、焦りが出てきてスウィングが早くなってしまう。その結果、練習通りのスウィングではなくなり思ったようなスコアにつながらない……。

または、仕事のプレゼンで人前で発表することに学生のころから抵抗があり、不必要に緊張してしまい、早口になってしまい他者に伝えたいことがうまく伝わっていないように感じる……。このようにゴルフでも仕事のプレゼンでも「人目を気にしてしまう」という人は多いのではないでしょうか?

もしかすると、この「他人の目を気にしてしまう」というテーマはゴルフではなく、仕事での発表やプレゼンにおいて悩まれている方のほうが多いかもしれませんね。

他人からの評価を気にすると、ボールへの集中力が低下してしまう

どうすれば私たちは他人の目を気にせずに目の前の行動に集中することができるのでしょうか?

まずは他人の目を気にしている状態を客観的に観てみましょう。実際にゴルファーに次の質問をします。「他人の目を気にしているとき、具体的に何が気になっているのですか?」そうするとその方は「そうですね……。他人から評価ですかね。良いフォームで打てているのか、良い球が打てているのか、そして、スコア。これらの評価ですかね」

画像: 人目を気にせずナイスショット! と行きたいところだが……

人目を気にせずナイスショット! と行きたいところだが……

このように「他人の目が気になる方」の多くは“他人からの評価”を気にしてしまっているようです。そして、その結果、集中力が分散してしまいます。わかりやすく言うと、本来ゴルファーは目の前のボールを打つことに100%集中したいわけです。それが他人からの評価に40%注意が向いてしまった場合、打つことへの集中は60%に減少してしまうのです。

ですでの「他人からの評価」への集中を減らし、打つことへの集中力をあげていければゴルフのパフォーマンスも高まります。

他人は自分のプレーを思ったほどには見ていない

それでは、どうすれば他人からの評価を気にしないようになれるのかを考えていきましょう。まず客観的にメタ認知で考えてほしいことが「ラウンドでの同伴者(他人)はあなたのゴルフのパフォーマンスにそれほど興味があるのか?」ということです。

実は、私たちが一番興味があるもの、それは「自分自身」のことです。同じように一緒にラウンドしている人も一番興味あるのは「自分のゴルフ」についてです。つまり、他人は自分を見ているようでそれほど自分のことを見ていないのです。あなたのことを見ているようで実は自分のスウィングのことや次のプレーのことを考えているのです。

その証拠に、あなたはゴルフのラウンド中に同伴者のプレーをいちいち評価していますか? 評価していませんよね(笑)。なぜなら自分のプレーに関心があるから。

そうなのです。こんなことを言うとムッとする方もいるかもしれませんが、私たちは「他人から見られているかも」と常に自意識過剰になっているのです。しかし、他人はそれほど自分のことは見ているようで見ていないのです。こう考えると自分が「他人からの評価」を気にしすぎていたことがバカバカしくなり、肩の力がスッと抜けるものです。

「他人はそれほど自分のことは見ていない」そう考えることは他人からの評価を気にしない自分への近道です。そして、他人からの評価が以前より気にならなくなれば自然と自分の注意は今ここのプレーに向かい、ワンショットへの集中力が高まるものです。

「人目を気にしてしまう」「他人からの評価が気になる」これらの反応は人として当然のことだと思います。しかし、過剰に意識してしまうと本来の目的に集中力を注げなくなってしまうこともあります。自分が集中したいことに注意をむけるために「他人はそれほど自分のことは見ていない」はおすすめの考え方です。

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