勝つのはハンデを活かしてトーマスか、それとも!?
2018-19シーズンもいよいよ最終戦。ツアーチャンピオンシップでフェデックスカップ年間王者が決まります。
今年からハンデ戦のような斬新なフォーマットに変わります。これまでツアーチャンピオンシップの優勝者と年間王者が違うことがファンにわかりにくかったり、選手も目の前の試合で負けながら年間王者になったときにもうひとつ心から喜べない感じなどがあり、今年から直前までの成績によって最終戦のスタートのスコアにハンデをつけるという手法が取られることになりました。ハンデ戦とはいえ優勝すれば公式に1勝と認められますし、5年シードも付いてきます。こういう試合は初めてなので、予想がしづらい反面どういう展開になるのだろうという楽しみがあります。
先週BMW選手権の優勝でフェデックスカップで首位に立ったジャスティン・トーマスが2打差を持って10アンダーからスタートします。イーストレイクGCでの今大会はここ数年は優勝スコアが10アンダー前後なので、トーマスは72ホールをイープンパーでまわれば優勝争いにいる計算になります。過去3回出場しているトーマスは12ラウンドしてオーバーパーのラウンドはわずかに1回だけで、3試合ともトップ10入りしています。先週勝った勢いもありますし、コースとの相性を考えてもトーマスが優勝に1番近い気がします。フェデックスカップ年間王者に2度輝いたことがあるのはこれまではタイガー・ウッズだけですが、トーマスも2度目の栄冠に挑みます。
ブルックス・ケプカはトーマスを3打差3位から追いかけて初の年間王者を目指します。今年は全米プロを連覇し、史上5人目のメジャー4大会全てトップ5入りという快挙を成し遂げました。今季唯一3勝を挙げている選手でもあり、ほぼ2年連続でプレイヤー・オブ・ザ・イヤーを獲得するのは間違いないと思われますが、プレーオフ2戦は30位タイ、24位タイで順位を1位から3位へと下げました。最後に年間王者を勝ち取ると、満場一致で今年はケプカの年だったということになるでしょう。
6打差6位タイから追いかけるジョン・ラームは好調の波の真っ只中にいるひとりです。6月の全米オープンからの7戦でトップ10を外したのは全英オープン11位タイの1度だけです。欧州ツアー・アイリッシュオープンでの優勝もあり、爆発力も安定感もあり、今季は課題だった感情のコントロールという点でも成長を見せており、最後にビッグタイトルをさらっていく可能性は十分あると思います。今週大会前にそれほど注目を浴びてないという点でも怖い存在です。
最後に松山選手ですが、BMW選手権を初めて30位圏外で迎え、追い込まれた大事な最終に63を出して6年連続でツアーチャンピオンシップ出場を決めたことは優勝に近い満足感があったのではないでしょうか。最終戦に非常に良い流れで入っていきますし、昨年のツアーチャンピオンシップでは最終日ベストスコア65で4位タイに食い込んでいることからも、イーストレイクで爆発する準備は整っている感じがします。