数多くのクラブを手掛けてきた設計家・松尾好員と、試打のスペシャリスト・堀越良和が、最新クラブを打って、測って大研究。今回のクラブはテーラーメイドゴルフのM3 460ドライバーです!

どんなスウィングにも対応

試打をして、真っ先に感じたのが、飛距離性能の高さです。ソールの調整機能をノーマルの状態で打つと、低スピンの中弾道で前に進もうとする力が強く、キャリーとランのトータルで飛距離を稼ぐことができます。(堀越)

画像: 11gのウェート2つをY字型に移動させ、重心距離や深度を変化(写真左)フェード弾道で力強い球が打てる(写真右)

11gのウェート2つをY字型に移動させ、重心距離や深度を変化(写真左)フェード弾道で力強い球が打てる(写真右)

PGAツアーのプロに人気の、アスリート向けモデルとあって、ボールのつかまりはやや控えめな印象。フェード系の球筋が出やすいので、ドローヒッターが使っても、曲がり幅が計算しやすいので、とてもコントロールしやすいんです。

実際にコースでもテストしましたが、意図的にフェースのトウ側に打点を外しても、大きく左に曲がるミスにはならず、コースの幅に収まってくれる。これには新機能「ツイストフェース」の効果を実感しました。

新機能「ツイストフェース」

ソールに搭載された2つのウェートによる調整機能は、調整の幅が広くなり、自分好みの球筋を作りやすくなっています。純正シャフトは挙動が素直で振り心地がよく、振ったなりの球筋が出るので、どんなスウィングタイプの人にも合うでしょう。

カーボンクラウンなのに打音も軽やかで上級者好み。とても完成度の高い1本だと思います。(堀越)

画像: シールの位置がフェース面上スウィートスポット。トウ上とヒール下目の打点に強く球のバラつきを抑える「ツイストフェース」採用

シールの位置がフェース面上スウィートスポット。トウ上とヒール下目の打点に強く球のバラつきを抑える「ツイストフェース」採用

203gの重ヘッドが高初速を実現

クラブ長さが標準ですが、クラブ重さはやや重いので、クラブ慣性モーメントが少し大きくなっています。ヘッド形状は縦長で、文字盤の1時~2時方向に張り出しています。ソール面のY字溝に沿って移動できるウェートで、重心位置調整が可能なことが最大の特徴です。

シャフトとヘッドの相性が良く、203gの重いヘッドでボール初速が出やすい。中弾道でスピンが少なめなので、アゲンストの風には特に強い感じです。

スウィートスポットがややトウ寄りの設定で、フェード系弾道が打ちやすいですね。(松尾)

強い中弾道のフェードで飛ばしたいゴルファーに!

米国モデルらしくオープンフェース、かつライ角度がフラットなので、つかまりすぎるイメージはありません。シャフトの出来もよく、インパクトの再現性が高いので、スウィングが固まっている人が安定して飛ばせます。(松尾)

画像: リアルロフト角が表示ロフト角とほぼ同じで、中弾道の力強い球が打ちやすい

リアルロフト角が表示ロフト角とほぼ同じで、中弾道の力強い球が打ちやすい

スペック
ヘッド体積/460cc
ロフト角/9.5度、10.5度
ライ角/58.0度
長さ/45.5㌅(クロカゲ TM5)
シャフト/クロカゲ TM5(S、SR)、ツアーAD IZ⊖6(S)、スピーダー661 エボリューション IV(S)、ディアマナ RF60(S)、アッタスCOOOL 6(S)
総重量/約309g(9.5度、クロカゲ TM5・Sシャフト)
価格(税込)/7万7760円    ※メーカー公表値

総合評価(5点満点)

飛距離性能 5/つかまり 3.5/上がりやすさ 3/ミス許容 3.5/操作性 4

画像: 総合評価(5点満点)

解説:クラブ設計家 松尾好員
解説:プロゴルファー堀越良和

週刊GD7月3日号より

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