「今日こそベストスコア更新!」と気合いを入れたはずなのにOB、池ポチャ…コースの罠にハマってイライラ。イライラするからもっとミスする悪循環……こうなってはベスト更新どころか、楽しいはずのゴルフが台無しだ。そこで。プロも教えるメンタルコーチ・池努にイライラを抑えるためメンタルテクニックを教えてもらった!

イライラするなら「楽しもう!」と言われましても……

今回のテーマは「イライラを減らす」です。ゴルフでも仕事でも、また日常生活でもイライラすることは誰にでもあることかと思います。その毎日のように発生するイライラという感情。イライラすることで損することはあっても得をすることはあまりないものです。

ゴルフでもそうです。しっかりと練習をして良い準備ができていたはずなのに、ラウンドでふたを空けてみれば思うようなゴルフができずにミスが続きイライラする。そして、イライラするとさらにパフォーマンスは下がる。まさに、イライラは百害あって一利なしだと思います。では、そのようなイライラをどう解消すればいいのか?

画像: どうすればイライラせずにプレーできる!?(撮影/有原裕晶)

どうすればイライラせずにプレーできる!?(撮影/有原裕晶)

多くの方が上司や先輩から仕事やゴルフに対して「もっと楽しんでやったほうがいいよ」などとアドバイスされたことがあるかと思います。しかし、サポートしているプロゴルファーも含め多くの方が「もちろん、結果が出れば楽しいけど、ミスをしたり結果やパフォーマンスが理想より悪いと楽しくない。だから、きついことやイライラする状況を楽しめと言われてもそれは難しい」と言います。

このように「楽しもうと考えること」はあまり解決策にならない人が多いです。

楽しんだほうが心身ともにリラックスしてプレーできて、パフォーマンスを発揮できるのはわかるけど、「そう簡単には楽しめない」と感じることも当然のことだと私も思います。「最近スランプだ」「うまくいっていない」「結果が出ていない」このような状況の方に「楽しめ」は酷なアドバイスです。

では、どうすればイライラを解消できるのでしょうか。今回紹介するテクニックを応用してもらえるとゼロにはならなくても100あったイライラを50以下にすることは可能ですので参考にしてほしいと思います。

イライラは理想と現実のギャップから生じる

私たちはなぜイライラするのでしょうか? ひとつの理由が「現状と理想のギャップ(理想と現状の差)」です。今日のラウンドでは100切りを狙いたいという理想に対し、ハーフを回った時点で60だったとします。

理想は100切りを狙うわけなのでハーフで50、もしくは40台であれば理想通りです。しかし、現状は60。ここに10打ほどのギャップがある。このように“ギャップ”が存在するときにイライラが発生します。他にも練習を積んできたショットをラウンドで出したいという理想に対し、結果まったく練習通りの球が出ないという現状。このギャップがイライラを生むのです。

画像: 理想と現状との“ギャップ”がイライラの原因。目標に幅を持たせることで本来のパフォーマンスを発揮できる……かも?

理想と現状との“ギャップ”がイライラの原因。目標に幅を持たせることで本来のパフォーマンスを発揮できる……かも?

このイライラを減らしたいと思う場合は、「理想のラインをさげる」または、「理想に幅を持たせる」ことが重要です。どういうことかというと、「100切り」という理想を「110切りはノルマで、良ければ100切り」というように目標に幅を持たせるのです。

人間関係でも同じで上司に対してイライラするということは、たとえば「あの人の威圧的な指示やすぐに否定する性格はどうにかならないかなあ」と思うことは理想の上司像を求めすぎているのです。

この場合では理想のラインをさげ、「あの人の性格は変わらないから仕方がない」と現状を受け止めることができればイライラは減らすことができます。理想を持つことは悪いことではないですが求めすぎるとイライラにつながるわけですね。

イライラすることが多いと感じる方は何事にも理想が高かったり、理想を求めすぎたり、理想に対してストイックに考えてしまう方が大半です。ゴルフに関して言えば、練習時に理想を掲げて技術を高めていくことは大事なことだと思います。しかし、コンペや試合で自分の理想というハードルを上げすぎるとイライラし、感情が暴れだすことが多々あります。

本番では理想をさげる、幅をもたせる。これはイライラを減らし、本来のパフォーマンスを発揮するための大事な視点なのです。

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