悲願の全米オープン制覇&グランドスラム達成なるか
「年齢的に無理がきかない体になった」のを実感したのが減量をはじめるきっかけ。昔から太ったり痩せたりを繰り返していたが近年はお腹の出っ張りが目立っていた。
そこで奮起した彼は7月の全英オープンに備え10日間の断食に取り組み体重を落とたが、それで終わらず、引き続き「コアトレーニング」に励み余分な肉を削ぎ落とした。
「これまでの人生で一番ハードなトレーニングをしている」と本人がいうようにツイッターではエクササイズローラーをいともたやすく転がす姿やダンベルを両手に持ち砂浜を走る様子がアップされており「コアを鍛えて120パーセント以上でクラブを振ってもケガをしない体づくりをしている。新たにはじまるシーズンに向けまずは体の改造から」とコメントしている。
セーフウェイの初日は? 残念ながら5番パー5のセカンドショットを2度ペナルティエリアに打ち込み「9」。3オーバー75は出場144人中126位タイと出遅れたが本人にとって本丸は全米オープン。これまで何度(5回)も2位に入りながら優勝には手が届かず、グランドスラムに王手をかけたまま6年の歳月が過ぎようとしている。
「もちろん頑張るけど(全米獲りの)可能性は少なくなっている」と諦めにも似た境地を克服する意味もあり肉体改造に勤しむミケルソン。もし来年勝てば満50歳での偉業達成となる。ミスター・アメリカに全米オープンの称号がないのはやはり淋しい。多くのファンが「チャンスはある」と信じている。
ところでミケルソンは今夏から新たな試みをはじめた。本人がホスト役となりゲストとトークを繰り広げ、その模様をツイッターとインスタグラムに載せるビデオシリーズ「ファイアーサイドwithフィル」だ。
映えある第一回のゲストはザック・ジョンソン。「ゲストに敬意を表してジャケットを着てきた」
というミケルソンの前に上半身裸で首からタオルをかけたジョンソンが登場。それだけで笑えるがジョンソンが語ったマスターズのチャンピオンズディーナーに供されたデザート、パブロアがバレリーナの名前に由来していることを唯一知っていたのがミケルソンだったという逸話にはちょっぴり感心させられる。
ブライソン・デシャンボー、トーマス、ジョーダン・スピースら次々と若手相手にミニ対談を行ったミケルソンはスペシャル版で映画監督のラリー・デビッドをインタビューしている。
ユーモア溢れる会話とミケルソンの人間力に脱帽。この若々しいセンスがあれば本業でもまだまだ活躍してくるはずだ。