ツアー会場の練習場では、本来右利きの選手が「左打ち」練習をする姿を見かけることがある。体の左右のバランスを保ったり、脳に刺激を入れるなど様々な効果があるとされるが、富士通レディース練習日の練習グリーンには珍しい「パターの左打ち」をしているプロが。一体なんのためなのか、聞いてみた。

「リフレッシュのために使っています」

練習日の今日、「富士通レディース」の会場である東急セブンハンドレッドクラブの練習グリーンに2本のパターを持って現れたのは、今季2勝の勝みなみ。午前中の練習ではエースパターでボールの転がりを確認して、練習ラウンドへ。そして夕方に再びグリーン上に現れると、あれ? いつもと様子が違う。よく見れば、使っているパターが「左利き用」のものなのだ。

画像: レフティパターを手にした勝は1メートルほどの距離を反復練習。木村翔キャディが持っているのが勝のエースパター

レフティパターを手にした勝は1メートルほどの距離を反復練習。木村翔キャディが持っているのが勝のエースパター

キャディがいつものエースパターを持って見守る中、ボールを2個出しで1メートルくらいの距離を反復練習。20分くらい打ち続けたあと、エースパターでの練習を開始した。

それにしても勝が使った右利き用と左利き用のふたつのパター、ヘッドからシャフトにいたるまで同じようにみえる。練習を終えた勝に話を聞くと、やはり「クラブ自体はヘッドもシャフトも、バランスも一緒です」との答え。

画像: エースパターは「オデッセイ オーワークス」を使用している勝だが、練習用に同じスペックのレフティパターを使用している

エースパターは「オデッセイ オーワークス」を使用している勝だが、練習用に同じスペックのレフティパターを使用している

まったく同じスペックのパター、違うのは左利き用か右利き用かだけ。一体なんのために使っているのだろうか。勝みなみはこう答える。

「リフレッシュするためですね。今日は午前中右でパッティングして、午後左用でパッティングして、リフレッシュしてまた右用みたいに気分転換のために使っています。シーズンが始まると1年間続くので、遊び感というか、楽しさを練習にいれています」(勝みなみ)

画像: 「左打ち」をしている選手は時折見かけるが、「左パット」をしている選手はレア

「左打ち」をしている選手は時折見かけるが、「左パット」をしている選手はレア

左用パターで練習することで、簡単なラインでも難易度は上がる。マンネリになりがちなパター練習も、左用があることで、つねに新鮮な気持ちで楽しく行うことができるようだ。それに、左用パターを使うことで、ストロークやアドレスにも好影響が出ることもあるかもしれない。

パットに悩んでいるアマチュアゴルファーも、この勝みなみのアイデアを取り入れてみると、なにか悩みを解消するヒントが見つかるかもしれない。

取材大会/富士通レディース 撮影/小林司 

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