今週の男子ツアー「ダンロップフェニックス」に出場するキャメロン・チャンプ。2019年11月20日現在で、PGAツアーの飛距離ランクは堂々の1位。その平均飛距離は驚異の327.1ヤードの飛ばし屋だ。一体どんな選手なのか、米国在住のゴルフアナリスト・アンディ和田が取材した。

昨年ルーキーで初優勝。今シーズンに入って2勝目を挙げた

いよいよ米ツアーの飛ばし屋ナンバーワンのキャメロン・チャンプが宮崎にやってきます。昨年は下部ツアーから昇格してメンバー参戦2戦目で優勝を挙げ、人気急上昇し期待感◎でしたが、シーズン途中からは背中を痛めたりして調子を落とし予選落ちが10試合と低迷。

画像: 昨年下部ツアーから昇格し、現在PGAツアー通算2勝のキャメロン・チャンプ(写真は2019年のウェイストマネジメントフェニックスオープン 撮影/姉崎正)

昨年下部ツアーから昇格し、現在PGAツアー通算2勝のキャメロン・チャンプ(写真は2019年のウェイストマネジメントフェニックスオープン 撮影/姉崎正)

しかし2カ月前の地元カリフォルニア開催「セーフウェイオープン」でツアー2勝目を挙げ、念願の来年4月のマスターズ出場権を獲得しました。(初優勝はWGCの裏開催の試合で、招待枠外)

とくに最終日、最終ホールのパー5ではティショットで369ヤードをかっ飛ばし、バーディを奪い勝負を決めました。 ゴルフを教えてくれた祖父マックさんが病棟で末期ガンと闘う中での感情的な優勝でした。(マック氏はその後10月24日に他界)

チャンプの契約先のツアー担当者に話を聞いたところ、面白い話を聞かせてもらえました。 元々彼のドライバーショットはティを低くして約3度のダウンブローでボールをとらえ、ボールの打ち出し角度は7度前後という超低空飛行弾道(ツアー平均は11~12度)。 スピン量は平均2800rpmと他の選手よりも多いです。

チャンプがジュニア時代からスウィング指導を受けているショーン・フォーリー氏は、弾道を高くしてスピン量を減らそうとクラブヘッドの入射角度をダウンブローからレベル、可能であればアッパーブローに変えるように昨シーズン中盤から練習を重ねていました。

ティアップする高さを変えたり試行錯誤を繰り返し、 ツアーサポートのクラブ担当も彼らの要望に答えられるようにいろいろシャフトの種類や長さを用意したそうです。

しかし試合での結果や細かいデータを考慮したところ、結論としてはチャンプにはダウンブローで
ボールをとらえるドライバーショットが適しているということになりました。

「単に打ち出し角とスピン量だけを見るのではなくボールスピートとクラブの入射角を考慮していくのがとても大事」ということだったようです。

セーフウェイ優勝時のチャンプのドライバースペックは下記の通りです。

モデル:ピン G410LST
ロフト:9度
長さ:44.5
シャフト:プロジェクトX HZRDUS スモークグリーン 70G 6.5TX (1.5インチチップカット)
バランス:D4
重心位置:ニュートラル
ライ角:フラット

「280ヤード飛ばす4番アイアン」でフェニックス攻略なるか

またチャンプは4番アイアンをバッグに2本入れていますが、「i500」のモデルはメタルウッドのようなトランポリン効果があるのでボール初速が速くなると同時にスピン量が減り高く上がります。 3番アイアンの長さ設定なんですが280ヤードは飛ぶそうです。宮崎では低空飛行のドライバーショットとこの280ヤード飛ぶ4番アイアンと2つのティショット選択で攻めてくるでしょう。

またキャメロン・チャンプはジュニアゴルファー時代に「トヨタジュニアゴルフワールドカップ」米国代表のメンバーとして2013年に来日しており、今回が初来日ではありません。 そのときは恒例のドラコンで優勝を飾っています。

その模様は以前YouTubeで発信されていたのですが、現在はその動画はアップされていません。 キャメロンの父、ジェフさんもそのことを知っていて、私にあの動画をまた再度アップロードしてくれるように頼んでおいて欲しいといわれてしまいました……どなたか、ご存知の方宜しくお願いします(苦笑)。

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