テーラーメイド「M5/M5ツアー」ドライバーはどう違う？ M6との違いは？ スペック＆試打比較！【動画あり】

タイガー、マキロイらが使用するテーラーメイド「M5」ってどんなクラブ？

M5ドライバーは、テーラーメイドが2019年2月に発売したMシリーズ最新モデル。タイガー・ウッズやジェイソン・デイ等、テーラーメイド契約プロが好んで使うモデルでもある。

2015年に初代M1/M2が発売されて以降、ゴルフ界において常に存在感を放っているMシリーズ。M1、M3、M5の奇数ナンバリングモデルにはソールに可変ウェートを搭載。球筋をある程度調整することが可能で、世代を追うごとにアップデートがなされている。2018年発売のM3/M4では、ゴルファーの打点傾向を分析し生み出された「ツイストフェース」の搭載によって、方向性と飛ばしに革新的な進化をもたらした。

そして2019年に発売されたM5/M6には新たに、一度ルール以上に反発係数を高め、レジン素材をヘッド内部に注入し、ルール上限ギリギリに仕上げる「スピードインジェクション」テクノロジーを搭載。もちろん、打点のミスの統計を取り、その打点の分布に合わせてフェースを捻じることで芯を外した時の余計なサイドスピンを軽減する「ツイストフェース」、さらにはヘッドの重心位置を調整できる「リバースTトラック・システム」等オリジナルのテクノロジーが満載のクラブだ。

M5ドライバー ヘッド情報

M5ドライバー シャフト情報

※上記表はメーカー公表の設計値です。ロフト角、ライ角はスタンダードポジションでの数値です。上記表のシャフトに関する数値は純正シャフト「KUROKAGE TM5 2019」（Sフレックス）を基準にしています。その他、カスタムシャフトとして「ツアーAD VR-6」（Sフレックス）、「スピーダー661エボリューションV」（Sフレックス）、「ディアマナDF60」（Sフレックス）がラインナップされています。

M6とはどう違う？

ちなみに、テーラーメイドには「M6」ドライバーもある。こちらは、M5にあるような可変ウェートが存在しない。ただし、ネックには調整機能があり、ロフト角・ライ角・フェース角などは調整が可能となっている。

また、M6にはM6 Dタイプというつかまりのいいモデルも存在するが、そちらは日本未発売モデルとなっている。総じて、M6はM5に比べるとよりミスに強い、若干やさしいモデルと言えるだろう。

M6ドライバー ヘッド情報

M6ドライバー シャフト情報

※上記表はメーカー公表の設計値です。ロフト角、ライ角はスタンダードポジションでの数値です。上記表のシャフトに関する数値は純正シャフト「FUBUKI TM5 2019」（Sフレックス）を基準にしています。その他、カスタムシャフトとして「ツアーAD VR-6」（Sフレックス）、「スピーダー661エボリューションV」（Sフレックス）、「ディアマナDF60」（Sフレックス）がラインナップされています。

M5の性能は？ 実際に打ってみた

今回試打したスペックは純正のKUROKAGEシャフトのSフレックス。ロフトは一般的なゴルファーが手に取りやすい10.5度をチョイスした。

小倉氏の試打した感想は「ボールが良く上がり、低スピンの強い弾道が打てる」とのこと。

弾道の質は、打出し角の高い軽いフェード。できるだけニュートラルのスウィングを心がけて打ってもらったのだが、目標に打ち出して、最後の落ち際で軽く右に滑っていくような弾道を連発していた。

昨今のドライバーの主流は、操作性よりも直進性を重視したモデルが多いが、このM5ドライバーも直進性の高いクラブだといえるだろう。打感は弾き感の強いやや硬めの感触で飛んで曲がらなそうな印象。柔らかな打感が好きなゴルファーからすればやや硬めに感じるかもしれないというのが小倉氏の感想だ。

松山が選んだのは435ccと少し小ぶりな「M5ツアー」

対するM5ツアーはM5ドライバーと比べて435ccとヘッド体積が小さく、操作性重視の設計となっているモデル。テクノロジーはM5ドライバーと同様で、現在松山英樹が使用しているクラブでもある。

ヘッド形状は、やや洋ナシ型になっていて、構えたときにつかまりを抑えたような印象を与える形状。小倉氏もその点を指摘していて「構えた時に左にいかなそうでしっかり叩いていけそうだと思える、左のミスを嫌う上級者には適したモデル。反対につかまらなそうだなという印象を持つ人は力みやすいので、そういった方はM5ドライバーのほうが良い」とのこと。

M5ツアードライバー ヘッド情報

M5ツアードライバー シャフト情報

※上記表はメーカー公表の設計値です。ロフト角、ライ角はスタンダードポジションでの数値です。上記表のシャフトに関する数値は純正シャフト「KUROKAGE TM5 2019」（Sフレックス）を基準にしています。その他、カスタムシャフトとして「ツアーAD VR-6」（Sフレックス）、「スピーダー661エボリューションV」（Sフレックス）、「ディアマナDF60」（Sフレックス）がラインナップされています。

M5ツアーの性能は？ 実際に打ってみた

M5ツアーの試打スペックはM5ドライバーと同じ純正のKUROKAGEシャフトのSフレックス。ロフトは松山英樹と同じ9度をチョイスした。ヘッドに搭載されているテクノロジーはM5ドライバーと共通だ。

小倉氏の感想は「ロフト以上に低めの強いライナー性の弾道が打てるが、結構強めにつかまえに行っても思ったよりはつかまらない」とのこと。実際の弾道はM5ドライバーと比べてやや低めの弾道でやや強めのフェード。

操作性に関してもM5ドライバーと比較するとインテンショナルに曲げることができるが、もともとの直進性が高いのであまり大きくは曲がらない。操作性重視とは謳っているが、どちらかといえば左のミスを抑えたより叩いていける仕様という印象だ。

ウェートでできるのはあくまでも“微調整”

また、M5ドライバー、M5ツアーどちらにも搭載されている可変ウェートシステム「リバースTトラック・システム」は便利な機能だが、あくまで微調整だと小倉氏は言う。

「効果は間違いなくありますが、ヘッドの基本性能を大きく変えるものではないので、M5ツアーでつかまりが良くなるといったような劇的な変化は起きません」とのことだ。

M5ドライバー、M5ツアーは、どちらもしっかりとアスリート向けのクラブで、直進性の高いモデル。小倉氏の分析によると、両者の性能の一番の違いはつかまりの度合いでM5ドライバーでも左のミスが出てしまうといったゴルファーにはM5ツアーはオススメだ。

協力/ユニオンゴルフクラブ

試打の模様を動画で！

小倉氏の試打の模様は動画でも公開されている。弾道をより詳しく知りたい方は以下のリンクから。

みんなのギアアンケート「M5」

実際にM5ドライバーを所持している、または試打したことがあるという方にご質問。あなたのM5ドライバーの各種評価をそれぞれ5点満点で教えていただきたい。持っていないし打っていない、でも結果は気になる、という方は選択肢の「結果だけ知りたい」を選ぼう。

みんなのギアアンケート「M5ツアー」

実際にM5ツアードライバーを所持している、または試打したことがあるという方にご質問。あなたのM5ツアードライバーの各種評価をそれぞれ5点満点で教えていただきたい。持っていないし打っていない、でも結果は気になる、という方は選択肢の「結果だけ知りたい」を選ぼう。