「オーイ! とんぼ」はただのゴルフマンガじゃない!
みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。週刊ゴルフダイジェストで連載中のマンガ「オーイ! とんぼ」読んでますか? もう僕は毎週楽しみすぎて、週刊ゴルフダイジェストが届いたら、まず「とんぼ」から読み始めます。
毎回本当に面白くて、僕的には歴代ゴルフマンガの中で確実にナンバーワンです。「とんぼ」のいいところは、面白くてためになるところ。「とんぼ」に出てくるゴルフの技術や理論って、ほとんど嘘がなくて、とても勉強になるんです。
なので、僕は「とんぼ」に出てきた打ち方や、ゴルフに対する考え方をよく参考にさせてもらっています。週刊ゴルフダイジェスト12/3号の「とんぼ」にもかなり参考になりそうな面白い打ち方が出ていたので、さっそくやってみることにしました!
今回「とんぼ」に載っていたのは「絶対にダフらないアプローチ」。マンガの中ではとんぼと同じナショナルチームの一員である小梅ちゃんがこのアプローチをやっています。彼女は小柄で飛距離が出ないのですが、やさしいクラブを使って、いかにやさしくミスが出にくいショットをするかということを考えてプレーしています。そういう考え方ってアマチュアには参考になりますよね~。しかし絶対にダフらないアプローチなんてあるんでしょうか?
そのアプローチ、やり方を見てみると、けっこうシンプルで難しくなさそう。まずは素振りで予行演習するわけですが、構えた位置から地面を擦るように低くテークバックします。そして一旦トンっと地面にヘッドを置いて、そこからソールで地面を擦りながらストロークします。なるべく地面からソールを浮かせないようにストロークするんです。この素振りを何度かやって、体に動きを覚え込ませてからボールを打ちます。
なぜこれだと絶対にダフらないんでしょうか? クラブヘッドが地面を擦るように動くことで、地面より下にクラブヘッドが下がることがないのでダフらないんですね。なるほどそう言われてみればそうですが、こういう打ち方はまったく思いつかなかったです。ってことで、実際にボールを打ってみました。
あまりやることのない動きなので、念入りに何度か地面を擦る動きの素振りをします。たしかにこの動きだとリーディングエッジが地面に刺さるようなことはないので、絶対にダフらない気がします。
ススススッと地面を擦るようにストロークしてやると、ボールはフェースに乗るような感じで、少しキャリーが出てトロトロと転がっていきます。あまり距離は出ないので、短いアプローチやカラーから下り斜面へのアプローチなどに良さそうです。マンガで小梅ちゃんはちょっと湿っていて、いかにもチャックリしそうなカラーからこのアプローチを使っていました。
ひとつ気をつけなければいけないな~と思ったのは、ついついボールを上げようと思ってしまわないこと。テークバックは低く地面を擦るようにできても、インパクトのときに右肩が下がったり、クラブヘッドが地面から離れたりしないように気をつけなければなりません。そうなるとトップしちゃいますからね。あくまでもインパクトからフォローまでずっと地面を擦るようなイメージです。
もうひとつ、注意することは「二度打ち」。58度のサンドウェッジでこのアプローチをやると、フェースにボールが乗っかって、ポコンと上にボールが上がってしまい、そこにクラブヘッドが追いついてしまって二度打ちになっちゃうんですよ。
今年からルールが変わって二度打ちしてもペナルティはなくなりましたが、二度打ちしてしまうとどこに飛んでいくか分からないですからね。しかも僕が打った感じでは50%くらいの確率で二度打ちになっちゃうんですよ。なんか打ち方にコツがあるのかな? そこで、二度打ちにならない方法はないかと、ちょっと考えてみました。
58度のウェッジだとボールが上に上がるから二度打ちになっちゃうけど、46度だったらボールが前に行くから大丈夫なんじゃないかと。ってことで、46度のウェッジを使ってさっきと同じ打ち方をしてみたところ、狙い通りにボールが前に飛んでくれて二度打ちになりませんでした。いい感じに転がってくれて、距離感も出しやすいです。マンガでは58度でやっていましたが、僕は断然46度をおすすめします!
なかなか特殊な打ち方なうえに使える場面も限られるアプローチなので、そうそう使う場面はないのかもしれませんが、こういう打ち方もあるということを知っておくということは大事です。しかも数回練習すればできるようになるようなシンプルで簡単なアプローチなので、一度アプローチ練習場などでやってみることをおすすめします。
一年に一度くらいしかこのアプローチの出番はないのかもしれませんが、そんなときにピタッとピンに寄せてドヤ顔するってのも気持ちいいんじゃないでしょうか。
※2019年12月6日10時13分 文章を一部修正いたしました