持ち球はフェードで、飛距離は250〜260ヤード。アジア大会では金メダル!
笹生優花(さそう・ゆうか)は2001年6月20日生まれ、フィリピン出身で、日本とフィリピン両方の国籍を持つ、代々木高等学校に在籍する高校3年生。父の影響で8歳からゴルフを始め、目標とする選手は女子ではなく男子プロで「タイガー・ウッズとロリー・マキロイ」だというからスケールの大きさがうかがえる。
「得意クラブは……なんだろう、ドライバー!持ち球はフェードで、飛距離が250~260ヤードと距離が出るほうなので、ドライバーの調子がいいと安心します」(笹生、以下同)
アマチュア時代の実績をみると、2019年に新設された「オーガスタ女子アマチュア」ではプラチナ世代の代表格・安田祐香とともに3位タイと好成績を残すと、日本女子ツアー「宮里藍サントリーレディス」では7位タイとトップ10入りを果たし、ベストアマチュアを獲得。
フィリピン代表として出場した2018年のアジア大会では個人・団体ともに金メダルを獲得しており、同世代では頭ひとつ抜けた実績の持ち主と言える。
プロテストは一発合格。QTは3日目まで苦戦したが最終日に見事挽回
初挑戦となった2019年のプロテストでは1オーバーの18位タイで合格。余談だが、「先輩なので凄く仲がいいです」というフィリピンのプリンセス・スぺラルも、同じプロテストに合格している。
さて、無事にプロ合格を果たし、来季の出場権を得るために出場したファーストQTではトータル4オーバーと8位でファイナルQTに進出するも、ファイナル初日から「73」「72」「75」と思うようにスコアを伸ばせず、48位タイで最終日を迎えることに。
しかし、そんな崖っぷちの状態から最終日は「69」と巻き返し、28位で来季の出場権をつかんだ。そんな笹生はQTをこう振り返る。
「今週(試合に)入るとき、あまりゴルフがまとまっていなくて、ずっと我慢のゴルフだったので最後まで我慢できてよかったなと思います。3日目の時点であんまりパットが良くなくて、井上さん(井上透コーチ)に見てもらって、それが最終日の結果につながりました」(笹生)
目標は「世界一」
あまり調子が良くなかったと語りつつも、耐えきってつかんだ前半戦の出場権。笹生は2020年シーズンの目標と、そのさらに先にある目標を、こう語った。
「まずは2020年シーズンの前半戦で(その後の出場権が決まる)リランキング上位に入ることが一番の目標です。そしてゆくゆくは海外で戦いたいという夢があります。そこでは世界一になりたいです」(笹生)
世界一という大きな目標を持ち2020年シーズンから日本のレギュラーツアーに挑む笹生優花。得意のドライバーを武器にした大活躍を期待したい。